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ヤクザと家族 The FamilyのStormHunterのレビュー・感想・評価

ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)
4.0
・あらすじ
1999 年、父親を覚せい剤で失った山本賢治は、柴咲組組長・柴崎博の危機を救う。その日暮らしの生活を送り、自暴自棄になっていた山本に柴崎は手を差し伸べ、2人は父子の契りを結ぶ。
2005 年、短気ながら一本気な性格の山本は、ヤクザの世界で男を上げ、さまざまな出会いと別れの中で、自分の「家族」を守るためにある決断をする。
2019年、14年の出所を終えた山本が直面したのは…。

極道浦島太郎な話。

チョー良い作品でした!👏👏

極道の映画ってアウトレイジみたいなのが大半だと思ってたんですが、今作は頭1つ抜けてました。
ヤクザ×時流という構造がストーリーと上手くハマってましたし、キャストがみんないい。中でも綾野剛と磯村勇斗が凄く良かったです。

ヤクザの闘いから社会との闘いへ、その中で翻弄され、もがく男の20年を描いていました。

2005年までの話は、ヤクザの全盛期というか、組は繁栄していて、社会からの抑圧もそれほどない時代が舞台ですが、、

刑期を終えて戻ると…そこはまさに地獄。暴対法で何もできなくなった組の姿に直面するんです。ヤクザにはもはや生きる権利は無いと言わんばかりに社会から徹底的に排斥されていました。

元組員というだけで、周りまで巻き込んで全部が壊れる現代社会の恐ろしさをガッツリ映していました。そこが良かった。
なぜか。
作中で、暴対法のない勢いのある時代を見せて視聴者を引き込みつつ、現代社会へと場面を移すことで観ている人は心を揺さぶられるからです。
そういう心の掴み方が上手かった作品です。

※勿論ダメよ、暴力団は。

書きすぎるとネタバレになってしまうので、ここら辺にしますが、本当に良い作品だったと思います。

気になった方は是非!!
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