終わり良ければ全て良し！のファミリームービー。
亡くなった父親と血液型が一致しないことで、実は自分の父親は精子バンクでの精子提供者だったことを知るゾーラ。
そんなゾーラに振り回される、父親候補者カーディーラーでプレイボーイ ハルと、肝っ玉母ちゃんサラ。
父親の見つけ方が、精子バンクラボに忍び込んでパソコン盗み見る、とか、
紆余曲折あって惹かれ合うハルとサラに、「2人がうまくいかなくなったら、わたしがハルに会えなくなる」って泣き喚いたり、
自分のワガママで周りの大人が振り回されてるのに好き勝手振る舞う娘ゾーラにイライラ…どうしても父親が欲しかった気持ちは、わからなくはないけども。。大人が働いてるところに乗り込んで引っ掻き回して邪魔しちゃいかんよ。いくらなんでも。勉強はできるのかもしれないけど、あまりに行動が幼稚なこの娘に全然感情移入できなかった。わたしも父と母のところを行ったり来たりしてたから、共感できるかと思ったけど。その立ち位置だと、最低限、大人に気を遣うだろうと思うから。。
とはいえ、両親2人の心の揺れ動きは良かった。
女手一つで娘を育ててきたプライド、父親がよりにもよって、白人なんて！と憤慨しながらも、ハルの優しさに揺れるサラ。
俺はやりたい放題する！子供なんて願い下げだ！と言いながら、娘の不埒なデート相手である自分の部下に、「あの子に何かあったら殺すぞ」と脅すぐらい、徐々に、徐々に、父親になっていくハル。
子どもを間に挟んだこの2人のやりとりが面白かった。
男は寂しがり屋な生き物。父と娘の感動映画を見てジーンとなったり、中身が空っぽの冷蔵庫を見てため息をついたり、気づかないうちに家族への憧れがあったんだろうな、ハル。そして、きっと自分の子どもが頭が良かろうと悪かろうと、自分の子どもとして愛したんだろうな。
若かりしウィルスミスは美味しい立ち位置で登場。「あなたの隣の優男」役がよく似合う。
なんとなく「天使にラブソング」味のあるエンディングに、黒人のパワーも感じつつ。
