アラン・ドロンの出世作は、「 若者のすべて 」とご本人は言っていて、その通りなんだけど、この作品のドロンの美しさ、役柄、ニーノ・ロータの音楽とすべてがマッチして、アラン・ドロンの為にある作品かと思っている。
殺人犯でありながら、トム・リプリーをかばう気持ちで観てしまう。殺害されるフィリップに何故だか全く同情を感じないというこの感覚が不思議である。モーリス・ロネも素敵な俳優なんだけどな。
これは演技なのかな?と思う素のドロンを感じるシーンがこの作品には多々ある。代表的なのは、ナポリの市場を散歩するシーン。
すべてを手に入れて、マルジュに「 ギターを弾いて 僕の為に 」で、マルジュの掌に熱いくちづけするシーンが良い。
「 太陽がいっぱい 最高の気分さ 」有名なラストシーン。