オリオンの息子

太陽がいっぱいのオリオンの息子のレビュー・感想・評価

太陽がいっぱい(1960年製作の映画)
4.5
午前10時の映画祭にて鑑賞。
TV、DVDにて度々見てはいるが、劇場での鑑賞は約半世紀ぶり!

やっぱり、いいものは良い!!!

演出はルネクレマン、撮影はアンリドカエ、音楽はニノロータと当時のドリームチームの仕事は素晴らしい。

半年ぶりの劇場鑑賞にて、見えてきたものがたくさんあった!

この映画、太陽がきらめく地中海を舞台にしているが、陰影の使い方が秀逸。
アランドロン、モーリスロネ(私が御洒落を学んだ方)、マリーラフォレの目元に注意したい。
表面的な台詞回しと、登場人物の心情が違っている時は、明るかった目元が突然暗くなる、当時の機材でよくもこんなにうまく撮ったものだと、改めてアンリドカエに感服!

南イタリアの市場とか、祭りの風景は、単にロケ地のアピールだと思っていたが、それぞれに深い意味があることに改めて気づかされた。

若いころには、マリーラフォレの美しさと、ヨット『マルジェ号』の素晴らしさばかりに気を取られていたが、半世紀も経てば自分も少しは年輪を重ねたことを思い出させる作品でした。