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亡国のイージスの33のネタバレレビュー・内容・結末

亡国のイージス(2005年製作の映画)
3.3

このレビューはネタバレを含みます

仙石伍長無敵!!

【備忘録~あらすじ~】
舞台は護衛艦いそかぜ。沖縄の米軍基地から奪った化学兵器GUSOHを携え、訓練科長の溝口として北朝鮮工作員ホ・ヨンファらが乗艦した。一方、情報を掴んだDAIS(防衛庁情報局)の対テロ特殊要撃部隊特別班の如月も一等海士として潜入していた。

秘密裏に動いていた如月は艦長の遺体を発見。如月が艦長室から出るのを目撃した菊政は訓練中の事故で死んだ。通常、帰港するところ航行を継続。専任伍長の仙石が抗議すると、副長の宮津は、GUSOHが持ち込まれたこと、ヨンファらがDAISの一員であること、如月が工作員であることを告げた。爆破音を聞き、仙石は如月の説得に向かう。任務を続ける如月。DAISは自分だと告白するが、仙石は如月の作戦を妨害し、宮津に如月を引き渡した。ヨンファらは艦を制圧。総員離艦を余儀なくされるが、幹部らが残るのを疑問に思い、仙石は密かに艦に戻った。

警告を発したうらかぜが、レーダーから消え緊張が走る。ヨンファらは日本政府に対し要求を突きつけた。「辺野古ディストラクションの真相の公表」「自衛官候補生の死の真相の公表」「自衛官候補生が書いた論文の大手新聞社紙面への全文掲載」の3つ。時限は10時間、ミサイルに乗せた化学兵器が東京に打ち込まれようとしていた。

溝口と宮津の共謀を知った仙谷は、宮津を諭し、如月を救出に向かった。味方艦に状況を知らせるため照明を使ったモールス信号を打つが見つかり、それを利用してヨンファらが艦をおびき寄せると、仙石らは魚雷で追い払った。2人と工作員の戦闘が続く。

そんな中、宮津に迷いが生じ、強い意思を持って宮津についてきた部下達にも綻びが生じていった。それでも銃を向ける隊員に如月は躊躇なく引き金を引いた。拳銃を携え宮津はヨンファに対峙する。ヨンファはGUSOHを取り出すところだった。宮津の息子の死さえ1つの駒に過ぎなかったというヨンファに銃口を向けると、逆にヨンファに撃たれた。

そもそもの始まりは、宮津の息子の論文「亡国の楯(イージス)」。ネット公開された論文の主旨は、「国力とは財力や軍事力ではなく、国民が祖国に抱く愛国心」、「今の日本には愛国心も、国家の意思と呼べるものも無い」、そして「防衛の要であるイージス艦は、守るべき国を亡くしている」というものだ。宮津の息子は不審死を遂げていた。

幹部らの銃は次第にヨンファらに向けられる。宮津は後を仙石に任せると伝令。仙石は宮津の手当てをするとヨンファを追った。また、如月は敵と鉢合わせ。仙石の言葉がよぎり撃つのを躊躇した隙に撃たれた。如月の手当てをする宮津。その手を払いのける如月。互いに、父親、息子の面影を重ねた。

形勢は好転していくが、ヨンファがGUSOHを持ったまま東京射程圏が迫る。政府は、特殊焼夷弾テルミットプラスによる攻撃命令を出した。艦橋でヨンファと死闘を繰り広げた仙石はGUSOHを確保。偵察衛星に映るよう手旗信号でそれを知らせ、爆撃は中止された。宮津は、舵を失い火力発電所に向かう艦を爆破し艦と一緒に海に沈んだ。
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