ニクガタナ

あのこは貴族のニクガタナのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.5
女性同士のもっとドロドロした話だと思ってたら、結婚を焦ってるお嬢様の自分探しみたいな、「リップヴァンウィンクルの花嫁」の良家の子女版みたいな印象の、一人の男に関わる二人の女性とその女友達との友情劇にして成長譚。松濤のお嬢様華子を演じる門脇麦の世間知らずな感じは上手かった。もう一人の主人公で地方出のあまり裕福ではない家の娘美紀を、都会的で洗練された印象の水原希子が演じるってのが面白かった。華子の友人役の石橋静河が感じよく、美紀の友人を演じた山下リオも体型がっしりしてたが魅力的。メイン女優陣皆可愛く上手に撮られていて感心。上流階級の暮らしぶりが興味深い。見合いをしたり、紹介されたり、序盤に華子が出会う男たちが皆ぽんこつで可笑しかった。私が女性でもあいつらはないな。いいぞ逃げちまえ。そんな時に出会う、高良健吾演じる幸一郎との出会いのシーンが素敵。何屋か知らないが高級店であろう店で一杯目がビールってのは違和感。幸一郎の実家がいい感じに恐ろしく、いくら金持ちでもあの家の子息になるのはごめんだ。母親役に高橋ひとみって良家の子女感が全くないんですけど。もっとほかに適任が…。美紀と田舎の友人との関係が良かった。良い友情。二人が再会する田舎の新春同窓会描写が笑える。自転車二人乗りのシーンのロケ地が新橋の職場近辺で勝手に親近感沸く。老後に向けてアソコの毛を脱毛しようという話が可笑しかった。
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