セイラ

あのこは貴族のセイラのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
3.8
・階級が異なる男女の日々の生活、感情、夢の違いを読み取れる映画

ブレイディみかこさんの『僕はイエローでホワイトでちょっとブルー』を思い出し、
エンパシーとシンパシーってなんだったかなあと思って、思わず『他者の靴を履く』を読み直してしまった。
興味も共通点もない相手の心情を想像するって難しいんだったな、結局同じ階級の方がしあわせや悲しみの尺度がはかりやすいに違いなかった。

水原希子ちゃんが食器の話をしているとき、そうそう、別に好きでもないけど何故か割れずに生き残って結局手に馴染む、そういうのあるよね、とか
門脇麦ちゃんが土を用意したことに買った方が早くない?という言葉に絶句したとき、育てる、に重きがないひとに辟易したり、とか
「自分の楽しいってなんだっけ」を随時思い出せる良い映画だったな。

自分の階級を意識したことがなかったけれど、畳の部屋に入室するシーンで、あ、と思った。
わたしは小さい頃に母ににじり方を教えてもらっている。
昔友達が敷居も畳のへりも踏んで立って歩いたことにぎょっとしたことを思い出して、ああ、育てられ方を意識する瞬間は誰にでもあったなと感じた。
希子ちゃんのようなお部屋に住んで、アルバイトでやりくりして、コロナ前は居酒屋で飲んで、まあ一般階級の学生生活をしているつもりだったけど、それでも、きちんと「他者の靴を履く」が何か分かったお話だった。

---「どこで生まれたって、最高って日もあれば泣きたくなるような日もあるよ」のアイスキャンディー---
『きみに読む物語』でアイスは作ったけれど
そういえばアイスキャンディーってひとりで作ったことないなと思って。
Doleのバラエティパックが親しみ深いし折角ならDoleのジュースで。
パックに棒を突っ込んで冷凍庫!がいちばん簡単なようだけど、フライングタイガーで可愛い型を買ったのでそちらに移して作りました。
小さい頃母が作ってくれてたなと懐かしい思いになり楽しかったです。
カットフルーツをいれたりしても良いと思うし、ダイエッターさんはキッコーマンのチョコレート豆乳とかでも良いかも!
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