あのこは貴族のＯASISのネタバレレビュー・内容・結末

わたしたちは東京の養分みたいなもんなんだ。
上京してきた若者は、貴族階級達に憧れを抱きつつも、実はその餌にされていることも知らずせっせと働いてなんとか居場所を作っている。
かたや貴族階級たちはそんなことを知らずただ普通に暮らしているだけで自然と住み分けができてしまう。
こんな不思議な階層の違いをまぁ丁寧に見せてくれて楽しかった。

もちろん貴族階級の人たちには彼らなりに悩みはあるのだけど、それは保身であったり今の場所から墜ちたくないからという必死さが垣間見えて嫌だった。
高級なカフェでお茶するよりも、東京の街をニケツで走り回る方が楽しくないかって。
でもそういう相反する人種達が意図せず混じり合ったり、時には混じり合わなかったりするのが東京という街の魅力なんだろうなとは思った。