JTKの映画メモ

あのこは貴族のJTKの映画メモのレビュー・感想・評価

あのこは貴族(2021年製作の映画)
4.7
門脇麦の顔が苦手なので敬遠してたが、観てみたらめちゃ面白かった!

やはりね。なーんか表向きだけではなく本質的な意味でラジカルな映画って女性監督が多い気がする。
何がラジカルってだね。よくあるのは性差別とかLGBTまでだわね。大体が。劇中「東京って、違う階層の人とは出会わないようにできてる」ってセリフがあるんだが、日本の社会では無いことになってる"目に見えない階級制度"ってのを扱う作品ってそうそうないんじゃないのかね。しかもこんな手法で。こんな手法ってのは表テーマを「上流階級の決められたレールから自立する女性」と判りやすめに設定しつつ、実は日本の政治構造、対米従属、階級制度の残滓、までをも照射するものに図らずもなのか知らんけど、なってしまっているというラジカルさ。

その"目に見えない階級制度"ってものは、そう簡単には変えられないということを感じさせつつも、女性らしい繊細さ、融和的な眼差しで丁寧に綴った傑作だと思う。

もうね。映画は女性かゲイだけで創ればよい。
無駄に喧嘩したり戦争したり、もうどうでもよくないか。

しかし、スッピンの水原希子可愛かったな。