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イングリッシュ・ペイシェントのIDEAコメントはお休み中のレビュー・感想・評価

3.6
焼け爛れた肺からは、刻一刻と空気が失われてゆく。
旅立ちの時は近い。
しかし代わりに身体を満たすもの。
愛、想い出。そして、決して消えぬ痛み。

戦火の中途切れてしまった愛の糸、
まだ繋がっていたことがどれほど嬉しかったか。

私は、貴女の夫を、大切な友人を裏切った。
私は、国にいる多数の同胞より貴女一人を選んだ。

罪深い私、道理に反した私。
あの時愛した、今も愛している彼女のもとへ私は行けるのだろうか。


戦時下のロマンスという設定に盛大に誤魔化された気がする切ないラブストーリー。
不倫は断固反対の私だが、「くっ!最後まで目が離せなかったぞ!」…と敗北宣言。
若きレイフ・ファインズ&コリン・ファースのアンサンブルには勝てないのだ。

アルマシー(R・ファインズ)とキャサリンの絡みつくような背徳の愛を回想で見せつけられた一方、アルマシーを看護するハナ(J・ビノシュ)と軍人キップの恋は青く初々しい印象で対照的。不倫劇だけではなくて戦時に芽生える恋物語を並行して描いたことで爽やかさがプラスされている。

しかしまあ、コリン・ファースの役どころがあまりに不憫で、落ち込むコリンにバーで一杯奢ってやりたくなる気持ちで劇場を後にしたのであった…。


-------映画祭を振り返って-------
午前十時の映画祭11これにて閉幕。
1年がかりで追い続け、27作品中22作品の劇場鑑賞が出来ました。
やはり映画はスクリーンで!ということを再認識した1年でした。
4月から始まる午前十時の映画祭12のラインナップは未知の作品が多いため悩むところですが、足を運べるときはまだ観ぬ作品にチャレンジしようと思います。

以下、「観られて感激で賞」の発表です。

*1位*『グラディエーター』
大好きな作品を劇場で。
真の戦士の生き様を存分に堪能。
闘技場での.vs騎馬戦車シーンは血が沸き立つ!

*2位*『ターミネーター2』
『ターミネーター』と2週連続上映という神の時間。
我らがアーノルド・シュワルツェネッガーの伝説の作品がスクリーンにI'll be back!

*3位*『ザ・ロック』
ショーン・コネリーの輝きを目に焼き付けた。
エンタメに振り切った黄金の'90年代の傑作に感動。

*4位*『シャイニング』
恐怖に凍りつく伝説のホラーを北米公開版で。
悪夢のホテルに私の心も絡め取られた。
芸人も真っ青の顔芸がまた良し。

*5位*『アンタッチャブル』
ロバート・デ・ニーロのデニーロ感を感じつつ、アンディ・ガルシアにハートを撃ち抜かれるNICEクライムアクション。最高。


いや、ジャンル偏りまくりやないかっ!
様々な作品に触れても、結局好みは変わらぬ私でありました…。