余命半年と知ったら、自分だったら何をしたいと考えるだろうか。
ジャック・ニコルソンとモーガン・フリーマンの名優2人の自然な会話と演技だけでも十分引き込まれる。
主人公2人が末期ガンで余命半年を宣告される狭い病室のシーンから、2人合作の「棺桶リスト」を片手に世界旅行に旅立つ開放感のギャップが見事。
スカイダイビング、カーレーシング、サファリ、ピラミッド、タージマハル、万里の長城、エベレスト、摩天楼、めくるめく景色を楽しむ旅行映画としても楽しめる。
97分というコンパクトに仕上げた脚本の手際良さ、クライマックスの10分間の畳み掛け、ジョン・メイヤーの主題歌など、良かった点は多数。
どんな場面でも、リスト項目を達成したら線を引くという繰り返しの演出が、クライマックスに向かうにつれ、波のように涙を誘う。
秘書のトーマス(ショーン・ヘイズ)も、とても良い味を出していたな。
今秋に上映される日本版リメイクが、この作品に泥を塗らないことを祈るばかり。あらすじや配役を見ると、一抹の不安が・・・
見逃していた良作に出会えて、感謝。