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マーガレット・サッチャー 鉄の女の涙のtjZeroのレビュー・感想・評価

3.8
英首相のストーリーだからどんなに仰々しく始まるのか…と思っていたら、なんとコンビニにミルクを買いに行くシーンでスタート。
意表を突くうまいオープニングである。つかみはOK。

また、開巻してすぐ、著書にサインするシーンでは、”マーガレット・サッチャー”とする所を間違えて”~・ロバーツ”と旧姓で書いてしまったきっかけでスッと少女時代の回想シーンに入るなど、語り口の手際がいい。

また、物語全体も、老いたサッチャーが亡夫の遺品整理をする1日の中に回想を挟みこむ、という入れ子構造になっている。
そこで、(夫の)遺品の整理=(自分の)思い出の整理という収まりのいい形になり、100分余りとコンパクトにムダなく、テンポいい佳作となった。

同じフィリダ・ロイド監督&メリル・ストリープ主演作としては、『マンマ・ミーア!』よりもいい出来だと思う。
やはりストリープには、”恋するオバチャン”よりも本作の様な押し出しの強い”攻める”役が似合う。