karaf

青春の殺人者のkarafのレビュー・感想・評価

青春の殺人者(1976年製作の映画)
4.1
なかなか観る機会がなかったが、最近の酷い日本映画に辟易してたのでこの機会に鑑賞。
今見ても色褪せないアバンギャルドな演出や構成!
自主っぽい鬱屈な主人公の感情を描きつつも、アクションがしっかり見れてメジャー作品としてのクオリティも兼ね備える。
作家性、エンタメ性共に抜き出ていた。

実際にあった事件がモデルとのことでそこも調べてみたいが、この作品逃避行ものかと思いきや、子供の通過儀礼の話だった。

親に従えなく駄々をこねた結果殺してしまった。結局殺した重荷で親に縛られ続けるという、一見したら殺人ものだが、親離れ、若者のひとり立ちの困難さを描いていた。

すごく面白かった。
少しだけ分かりにくいというか純文学側面があって完全に一般ウケしそうにないのが玉に瑕なのか?
これがいいけど。
karaf

karaf