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BEGINNING/ビギニングのleylaのレビュー・感想・評価

BEGINNING/ビギニング(2020年製作の映画)
4.0
ジョージア出身のデア・クルムベガスビリという女性監督の長編デビュー作。
スタンダードサイズで描かれます。

👇以下、ネタバレ含みます⚠️






ファーストショットから衝撃的なリアリティ。
「エホバの証人」の集会所に、突如として火炎瓶が投げ込まれる。10分近い固定カメラによる長回しの中、人々が逃げ惑う姿が淡々と映し出される。現実にそこで行われているから恐怖を感じる。少数派の宗教の悲劇。

宗教家としての生活に疲れ、牧師である夫にも抑圧されている妻が、冒頭の事件をきっかけに歯車が狂っていく。

妻ヤナの日常が描かれる。
劇伴もなく、寡黙。説明もないけれどサスペンスフルで不穏。

警察と名乗る男がやって来て、妻は侮辱され、果ては川辺でレイプされる模様を固定カメラで遠くから捉える。これもまたリアリティがあって冷酷。

ラストのひと言は、冒頭の牧師(夫)の教えにつながっているのか。息子を神の生贄とすることで信仰心を表すという。

死んだふりをするシーンの長回しは5〜10分ぐらいあったかな。大胆で印象的なシーンだった。

宗教的な意味合いが濃く、神の不在、信仰の意義と束縛を感じさせる。ラストは神からの罰なのかな。寓話的だった。

いろいろ解釈できる作品でした。
確かにアケルマン監督を彷彿させます。

なかなか凄い新人女性監督の登場だな〜



✴︎ゴリアテの憂鬱さん、ありがとうございました。
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