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スザンヌ、16歳のausnichtsのレビュー・感想・評価

スザンヌ、16歳(2020年製作の映画)
3.0
#MeTooなどで映画界(だけではないけど)のセクシャルハラスメントが問題とされ、映画監督の未成年者への(過去の)性的虐待が明らかにされている今、16歳女子と35歳の男の非対称カップルの映画は大丈夫なのかと気になってしまいますが、そういう映画ではありません。

監督は現在21歳のスザンヌ・ランドンさん、19歳のときに監督、脚本、主演で撮った映画です。

スザンヌ(映画の役名)の恋は大人になることへのあこがれであり、本人が母親に「恋をしてしまった」「彼も愛してくれている」と叫んだその時、その恋愛は空中に霧散してしまいます。

ふたりの感情は、視覚的にも一定の距離を保ったままの沈黙と視線で表現され、リアルにはそれ以上は進まず、ダンスというフィジカル表現で映画的クライマックスを作っています。

スザンヌ・ランドンさん、両親ともに俳優という環境で育ったからだと思いますが、センスの良さと多才さが感じられます。

「ネタバレレビュー・あらすじ:女16歳、男35歳の恋愛を16歳の側から描く」
https://www.movieimpressions.com/entry/suzanne16
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