ショウコ

アンチグラビティのショウコのレビュー・感想・評価

アンチグラビティ(2019年製作の映画)
4.0
驚愕の映像体験でした。開始5分でひっくり返りましたよなんじゃこりゃ!?エッシャーのだまし絵みたいなはちゃめちゃワールド。もう…楽しい!美麗CGが痛いほど目に刺さるし重力は縦横無尽だし私の脳はショート寸前⚡️

原題を見たらすぐ分かるんですがこれはイマジネーション世界の様です。人物たちは現実世界で昏睡状態(koma=coma)にあるらしく、ここではビジュアルも物理法則も彼等の断片的な「記憶」で構成されている。記憶だから細部がアヤフヤだったり間違ってたりしてて…前衛アートであり見ようによっては悪夢です素敵✨

「不思議ワールドで目を覚ました主人公が先輩たちと出会い、現実への出口を探す」って話になるんですが…意外と深いです。昏睡世界ではそれぞれの個性に合わせた特殊能力が使えるし物理法則もとっ散らかってて、やりようによっちゃ楽しく暮らせる。でも「死神」というエネミー的存在が居るお陰で安全ではない。タッチされると死ぬゲームを延々続けてる様なもんよ

だから昏睡状態から目を覚ましたいんだけど、それは本当に幸福な事なのか?多少の危険は我慢してこのまま幻想の中で漂ってる方が良いんじゃないのか?と問いかける様な内容にウーンって思わず腕組みしちゃいます

内容はややこしいけど、ポイントを押さえたセリフが理解を助けてくれるので置いてかれる事は無い。それでいて投げかけられる疑問は人間の痛いところを突く…🔪こういう作品って荒唐無稽ファンタジーに開き直るかムダに専門用語つかったりして難解&高尚()を気取り勝ちですが、そのちょうど中間あたりを保ってるのが好感もてるし心地良い。エンタメとして素晴らしいバランスだと思います

後ろ髪を引かれるラストカットもナイス💮



「T-34レジェンド・オブ・ウォー」でひとつだけロシア語を覚えたんです。我慢じーる(指揮官)ってやつ。プロデューサーが同じだからかどうか知りませんが、我慢じーるが今作にも出てきてテンション跳ね上がりましたよ。やっぱ外国語は耳でインプットするのが効率的ですね👂今回は「にぇー」ってのを覚えました。NOって意味。響きがかわいい

「運動エネルギーの方向や重力が変動する映画」は頭の変なところを使ってる気がするし目が回って面白い。探してみよう
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