Forgotten We'll Be(英題)の作品情報・感想・評価

「Forgotten We'll Be(英題)」に投稿された感想・評価

[暗闇を呪うな、小さな灯りをともせ] 60点

コロンビアの疫学者で大学教授、そして自由の信奉者だったエクトル・アバド・ゴメスの後半生を、息子の視点で描いた同名小説(息子著)の映画化作品。物語は息子青年時代の1983年から幕を開け、父が大学教授職を解雇される最後の式典に呼ばれたところから、過去(1971年)を回想し未来(1987年)へと進んでいく。徹底的に子供目線で語られることから、実際の父親の業績や学生たちや他の大人たちとの関わり合いよりも、家族の物語が中心にある。それでも、唯一の息子という点で姉たちの会話の輪に入れない彼が父親に付いて職場を見学したり、父親と音声テープのやり取りをしたり、と自然に彼の業績に触れることでその片鱗を明かす演出はとても上手い。仕事をしながら息子に公衆衛生(汚水問題から手洗いや消毒に至るまで)の重要性を優しく説く姿は、公衆衛生について子供レベルの知識しかもたないコロンビア国民との重ね合わせでもある。彼が困難な時代にあっても人民から慕われ続けた理由が、家族の目線で間接的に語られているのだ。

舞台となるメデジンはパブロ・エスコバル率いる麻薬カルテルの本拠地があり、描かれている時代は国としても街としても安定していた時代ではないのだが、そういった家より広い世界の話は1987年になるまでほとんど触れられず(それまで父が政治にあまり手を出さなかったから)、あくまで家族ドラマに徹する感じは『輝ける青春』に近い。ということで、全体的に家族がわちゃわちゃしてる微笑ましい映画ではあったのだが、娘の"父さんは誰からも愛されてないかもしれない"という言葉が象徴する通り、彼の偉業に全く触れられないのは少々勿体ない気がする。せめてエンドロールで言及してあげても…それじゃクサすぎるか。映画内で言及していたポリオワクチンを息子で試した結果くらいは触れても良かったんじゃないかとは思うが。

交通事故を起こして轢いた老婆が死にかけるのだが、最終的に父親というジョーカーを切って、老婆の息子に職業を斡旋するなどしたら老婆に感謝されました、という挿話いるか?
ShoOtani

ShoOtaniの感想・評価

3.4
良くも悪くもフェルナンド・ドゥルエバ
そして色々投げっぱなしで日本人には色々分からんだろう……と
同時のメデジンは世界で最も危険な都市ですよね
第17回ラテンビート映画祭にて…
今年はコロナの影響でオンライン開催
本作が唯一の劇場上映作品でした

スペインの巨匠フェルナンド・トルエバ監督作
コロンビア作家エクトル・アバド・ファシオリンセのノンフィクション小説「El olvido que seremos 」の映画化です
世界数ヵ国で翻訳されているベストセラーらしいのですが小説を余り読まない自分は全然知りませんでした💦

作家自身の父親エクトル・アバド・ゴメス氏は50年以上も続いたコロンビア内戦時1980年代に人権擁護に尽力した方でその波乱の人生を描いたのが本作です

この手の作品を観るなら予習はマストですね
いつも鑑賞した後に時代背景などを調べて「あぁ、そういう事だったのか」と反省してばかりですよね
息子の目線なので、あまり酷い描写はありませんが、コロンビアや南米を深く知るきっかけにはなるかも…ですね

LBFFでは毎年沢山の優れた映画が上映されるのですが劇場公開はおろかソフトにもならない作品が多くて残念です
来年は普通に開催される事を願ってます
ラテンビート映画祭にて。

教授(博士?)の父との日々を息子でありこの原作の著者視線で描いたものだったのかな。

ハビエル・カマラがよき父を演じていて息子との姿もほほえましいのだけど。父との思い出、あのままずっと続けばよかったのに。

不穏な空気は徐々に濃くなっていった。

モノクロで描かれる親子ほのぼのドラマのような感じからサスペンスのようになる後半は面白かった。

コロンビアのこの頃もなかなか不安定だったんだな。

ちょいちょい寝落ちしちゃったのが悔しい😅😅😅
コロンビア史と人生史が重なり語られることのダイナミズム。
音楽で観客の感情を誘導しようとしている感がいささか強すぎる(映画音楽は得てしてそういうものだけど)。
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