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Summer of 85のsonozyのレビュー・感想・評価

Summer of 85(2020年製作の映画)
3.5
フランソワ・オゾンの新作。
1985年の夏。16歳の少年アレクシス(ジャケ写右)と18歳の少年ダヴィド(左)が出会い、惹かれ、愛し合い、そして….6週間の物語。

アレクシスが警察に連行されてきたシーンのオープニング。彼が、二人に何が起こったのかを知りたくなければここで止めた方がいい。と、カメラ目線で語る。

美しいビーチ。友人の小型ヨットで一人海へ出るアレクシス(自称アレックス)。沖で帆を下ろして陽を浴びていると、突然雷雲が現れ、慌てて転覆させパニクる。
小型ヨットで近くを通りかかったダヴィドに助けてもらい、着替えのため彼の家へ。
ダヴィドの母も歓迎、アレクシスの服を脱がせ入浴させる(唯一の?笑いどころ)。
2人の時間を過ごすうちに、アレクシスは恋に落ちる。

ダヴィドの父は昨年突然亡くなっていて「LA MARINE」という船関係の雑貨を扱う店を彼と母で切り盛りしていた。
アレクシスはその店でアルバイトをすることになり、ダヴィドとの親密な時間が始まる。。

フランソワ・オゾン監督が17歳の時に出会い、深く影響を受けたというエイダン・チェンバーズの小説「Dance on my Grave(邦題: おれの墓で踊れ)」がベースとなった作品ということで、“死”がテーマになってます。

ダヴィドの妖しげな視線、ジャックナイフ型の飛び出すクシ…まるで乙女のように惹かれていくアレクシスの一途な感情。
一方、ダヴィドは。。

2人の6週間の物語と、その後アレクシスが警察に連行され、彼の文才を認める教師やソーシャルワーカーが彼の心情を捉えようとする話とが交互に展開されます。

ロッド・スチュワートの名曲「Sailing」♪が切なく響きます。
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