great兄やん

Summer of 85のgreat兄やんのレビュー・感想・評価

Summer of 85(2020年製作の映画)
3.7
【一言で言うと】
「夏が誘う“衝動”」

[あらすじ]
16歳のアレックスはヨットに乗り単独で沖に出るものの、嵐に遭遇して転覆してしまう。18歳のダヴィドが彼を助けたことから二人は距離を縮めていき、次第に恋愛感情が芽生える。アレックスは初めて恋を知り、二人は互いに深い絆で結ばれるが...。

雰囲気としてはメチャクチャ自分好みでしたけど、ストーリーとしてはイマイチはまりきれず…といった感じでしたね😞
フランス映画って、時に文学的要素が鼻につく瞬間があるんですけど、今作ではそれがずっと続く感じがしてちょっとしんどかったです(^◇^;)

まず全体的な雰囲気としてはすっごく良かった!
85年の質感を思い起こさせるザラついた映像美だったり、まるで『君の名前で僕を呼んで』を彷彿するような色使い、それに夏の魅惑的な“儚さ”などがどれもレベルが高すぎて圧倒されまくりでしたね🤔

それに主演お二方のカッコ良さよ...
ただイケメンってだけじゃなくて、一目見た瞬間からもう瞳も心も奪われてしまうかのような、まさに凄まじい“魔力”が彼らに備わっていたかのようでした。
しかもオゾン監督自らが発掘した新人俳優なんだとか…いやマジでよくあんな“ダイヤの原石”を掘り当てたなと思うくらいの顔面偏差値でしたね(・・;)

ただ残念ながらストーリーに関しては正直言ってあんまり面白くはなかったです😅
なんだろな〜…LGBTQを描いた作品にしては視点が“未熟”というか、全ての恋愛の描写だったりが“衝動”で全部片付けてしまってるのがなんだかやっつけ仕事っぽく感じてしまった。

個人的には視点豊かな恋愛描写だったりを観たかったけど...まぁこれはこれでまた新しい形の恋愛映画だと思えばまだ納得はできるかもですね🤔

とにかく激しく燃え盛る儚き“慕情”に、究極の“情熱”と“眼差し”が伺える映画でした。

ウブな初恋の“報酬”とその“代償”。
恋をすると周りが見えなくなるとは言ったものですが、まさしくそれの典型的な例が今作で分かりやすく表されていましたね(^_^;)

自分は未だに恋愛をした事がないから、あんな“暴走”に陥らないように気をつけなければ(^◇^;)...

でも色々悩みながらも結局は一人が一番良いって落ち着いちゃうんですよね〜😅...