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ネバー・ダイのnakajiのレビュー・感想・評価

ネバー・ダイ(2018年製作の映画)
3.3
英語ではなく、タガログ語かなにかわからない言葉だから、フィリピンの観客のための映画なんでしょう

二十数年前にスキューバダイビングでセブ島に行った事がある。リゾート地の中以外は危険で出られなかったし、敷地内でもけっこう危ない目に遭った
この国では、警察も警備員も当てにならない

また、インドネシアのシパダン島ではスキューバの案内をしてくれた人達が、僕達が帰ったすぐ後に、フィリピンの海賊と島を守るために銃撃戦を行ったと聞いた

今のフィリピンはどうなのかは知らないが、ヤッパリ怖いイメージがつきまとう

この映画は娯楽映画ですよね?
疑問に思うくらい恐ろしい

ヒロインは美人だしアクションも素晴らしい
仲間が一人二人となぶり殺しにあうんだけど
キッチリ仕事をして敵の人数を減らしていくあたり、一応、アクション映画なんでしょう

彼らには海賊の血が流れている
小舟で大型船に乗り込み、ナタのような大型の刃物を振るう

でかいナイフを缶切り代わりに使っている時点で、すてにビビってしまう

合戦で日本刀は役に立たない
振り回せば、味方を傷つけてしまう
長すぎるんだ
主に組み伏せて、鎧のあいだから突き刺すのに使った

それに比べ、彼らの使う大型の片手刀はなんて合理的なんだろう
恐れを知らず振り回す刀は空気を切り裂き
恐怖を駆り立てる
農耕民族とは根本的に人種が違うんですよ

獲物を狙う猛獣に追い込まれるような恐怖でした
主人公達はあくまで、子悪党
最初は人を殺す事に躊躇していた
しかし、どんどん追い詰められ
子供もあぶなくなった時
殺さないと殺されると気持ちが切りかわる

格闘技のようなキレのある華麗な技は無い
あるのは、殺意のみ
最も有効なのは刃渡り60cmほどの片手刀
ハンマーなんて持った時点で死亡フラグです
あんなのでナマス切りにされる自分を考えると息もできない

そして、満身創痍で動けないヒロインに
生き残った敵がトドメを刺さなかった謎
この一晩の殺し合いは、なにも勝ち負けをつけたかったわけではない
ボスがたおれた今、殺す理由がなくなっただけ
もしかしたら一刻も早く、この地獄のような場所から離れたかったのかもしれない

殴られても、顔が綺麗なままだったり
雑なところはありますが
フィリピンのアクションヒーロー物は
ひと味違う迫力がある
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