2022年4月19日
『アナザーラウンド』 2020年ﾃﾞﾝﾏｰｸ制作
監督、トマス・ヴィンターベア。
他の監督作品に『偽りなき者』『光のほうへ』がある。
デンマーク。
マーティン（マッツ・ミケルセン）は冴えない高校教師。
家族との会話なし。生徒からダメ出し、中年の危機真っ只中。
仲の良い同僚のトミー、ニコライ、ピーターの３人と会話中、
ノルウェー人哲学者の理論を証明する話になった。
仕事中にある一定量の酒を飲み、常に軽く酔った状態を保つ
という実験に取り組むという。
まずマーティンが実証してみたが・・・・
その実験とは。（「アナザーラウンド」のHPから抜粋）
仮説： 人間の血中アルコール濃度は常に0.05％を保つのが
理想。
検証：
① 飲酒が心と言動に影響を及ぼす証拠を集める。
② 飲酒は勤務中のみ。
③ ヘミングウェイと同じく夜８時以降と週末は飲酒禁止。
目的： 飲酒により自信とやる気がみなぎり、人生が上向き
になるかを論文化。
「バカな実験で終わらせないために論文にまとめよう」
0.05％・・・・ワイングラスなら1～2杯らしい。
一旦は活気に満ちた授業を展開したが、家族ともうまくいき、
が、次第に酒量も増えて・・・制御不能。
この原作、トマス・ヴィンターベア監督がブルク劇場で
働いていた頃に書いたものだとか。
その後に、監督の娘さんから聞いたデンマークの若者の飲酒
文化の話を追加したが、娘さんがお亡くなりになり、
ストーリーも書き直されたとある。
アルコールの力を借りて気分がハイになった状態。
しかし、試験でアガリ症の生徒に、直前に「酒を飲め」と
進める先生に唖然！
生徒たちは、先生の体からお酒の匂いがしなかったのかな？
そこで、お酒の効用を調べてみる。
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酒の効用 （Wikipediaより転記）
①食欲の増進
個人差はあるものの、少量の飲酒に限れば、胃液の分泌が
盛んになり、消化を助け、食欲が増進する。
②ストレスの解消
ほろ酔い程度の飲酒により、行動欲求を抑圧している精神的
な緊張を緩和し、気分がリラックスし、ストレスの解消に
繋がる。
③コミュニケーションの円滑化
適量のアルコールが体内に入ると、思考や知覚、運動、記憶
などといった機能を司っている大脳皮質の抑制が介抱される
作用がある。
抑制が取れることにより緊張がほぐれ、ｺﾐｭﾆｹｰｼｮﾝがより陽気
で快活になり、会話が活発になる。
④疲労回復
少量の飲酒は、血管を拡張させて血液の流れを良くして血行
を改善する。
その結果、体を温め、疲労回復の効果があがる。
また、利尿作用もあるので、体内にたまった疲労のもとに
なる老廃物の排出を促進する。
⑤健康食品として
アルコールに関しては悪影響が懸念される中、ワインなどに
含まれるポリフェノールについても注目されている。
ポリフェノールは動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、
ホルモン促進作用などがあり、特にウイスキーの樽ﾎﾟﾘﾌｪﾉｰﾙ
は従来のﾎﾟﾘﾌｪﾉｰﾙの約7倍の抗酸化力を持ち、細胞内
ソルビトールの蓄積を抑制する為糖尿病なども抑制する効果
を持つ。
そのほかにウイスキーにはメラニンの生成を抑制する
チロシナーゼが含まれている為、美白効果をもたらす可能性
も期待されている。
⑥死亡率の低下
一日の純アルコール摂取量が男性で10から19ｇ、女性9ｇ
までの場合に、最も死亡率が低くなるとされている。
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お酒の分解能力は遺伝する
（Asahi～人とお酒のイイ関係から抜粋）
お酒を飲んだ時に発生する有害物質アセトアルデヒドは、
体内のアルデヒド脱水素酵素（ALDH）によって分解
される。
アルデヒド脱水素酵素には、
アルデヒドが低濃度の時に働く「ALDH２」と、
高濃度にならないと働かない「ALDH１」がある。
「ALDH2」の活性が弱いか欠けていると、アルデヒドが
溜まりやすく、お酒に弱い体質となる。
この酵素の活性は遺伝子によって異なるので、私たちは
両親からお酒に「強い」か「弱い」かを受け継ぐことに
なる。
日本人はお酒に弱い人種
（Asahi～人とお酒のイイ関係から抜粋）
お酒が苦手な日本人が多い原因は、アセトアルデヒドを分解
する酵素であるALDH2の欠損である。
日本人の約44％は、ALDH2を持たないか、その働きが弱く
アセトアルデヒドが溜まりやすい。
この遺伝的性質は、日本人などのモンゴロイド特有の
もので、アフリカ系やヨーロッパ系の人種には見られない。
