とりん

アナザーラウンドのとりんのレビュー・感想・評価

アナザーラウンド(2020年製作の映画)
3.5
2021年75本目(映画館19本目)

デンマークを代表するマッツ・ミケルセンが主演、アカデミー賞外国語映画賞にノミネート経験のあるトマス・ビンターベア監督の作品。
本年度アカデミー賞でも2部門ノミネート国際長編映画賞を受賞している。
お酒系のおバカムービーかと思ってたけど、そこまで底抜けに明るい弾けたコメディ作品でもなく、ドラマに寄った内容だった。
そも血中アルコール濃度0.5%を保って仕事を行う、しかも教育の場でというのは日本含めありえないだろう話だし、この実験を行う直前に学生たちには禁酒令を出しているのがまた拍車をかけてる。
舞台となるデンマークでは16歳以上の飲酒が法で認められていて、つまり高校生でも飲酒は可能である。これ知らないとオープニングから違法じゃと思ってしまう。
ここまでデンマーク人がお酒好きな国だとは思ってなかった。卒業パーティとかはっちゃけすぎでしょ。
きっと昔は人当たり的にも良い人であったであろうマーティンが周りに壁を作ってしまっていて、それをお酒の力で壊すのだけれど、血中アルコール濃度0.5%の時がきっと一番彼らしい感じなのかなと思った。
授業になるかは置いといて、あんな先生いたら授業楽しいだろうなぁ。そこでもお酒の内容交えてるのも面白い。
少し予想してはいたけど、ああなってしまうのは悲しいことだし、実験が招いた結果なのかもしれないが、最後は割と良い感じに終わったかな。
観ていて、お酒を適量飲むのは良いことなのか→お酒はやっぱり怖いな→お酒飲みたーいってなる流れ。
マッツ・ミケルセンの演技だけでも観る価値はあるかなと思うし、最後に見せるダンスも気持ちがいろいろ吹っ切れてのように思えて見とれてしまった。
とりん

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