アナザーラウンドの作品情報・感想・評価 - 2ページ目

「アナザーラウンド」に投稿された感想・評価

sonozy

sonozyの感想・評価

4.0
祝! アカデミー賞: 国際長編映画賞

デンマークのトマス・ヴィンターベア監督作。
原題/英題『Druk(暴飲/酩酊)/ Another Round(もう一杯)』ということで、飲酒がテーマになってます。

湖一周ビール飲み競争〜電車内でもビールで盛り上がっちゃってる高校生たち。
そんな高校の4人の中年教師、歴史のマーティン(マッツ・ミケルセン)、体育のトミー、音楽のピーター、心理学のニコライは、やる気のない生徒たち相手に指導意欲も失せている。

マーティンは集まった親御さんたちに囲まれ、あなたでは進学に不安であると責められたり、家庭でも妻と二人の子供との関係もうまくいっておらず、うつ状態。

ニコライの40歳の誕生日でレストランに集まった4人。ニコライが面白い話をし始める。
ノルウェーの心理学者Finn Skårderudが「人間は血中アルコール濃度(BAC)が0.05%低すぎる状態で生まれているので、0.05%のBACを保てば精神的に良い効果が生まれる」と提唱したと。

翌日、学校に着いたマーティンの話の真偽を確かめるべく、トイレの個室でカバンからウォッカを出して一口飲み授業へ。すると、いつになく気力に満ちた授業が出来、生徒の表情にも変化が。

その話を聞いた3人も盛り上がり、4人で実験を開始。
酒の入ったマグボトルを持参し、アルコールチェッカーで時々チェックしつつ授業中にもクイっと一口。BAC 0.05%キープで授業をすると、教師たちにも生徒たちにも大きな変化が見られ、マーティンは家族の絆も取り戻していくのだが....

撮影が始まって4日後に監督の娘さんIda(マーティンの娘役で出演する予定だった)が交通事故死するという悲しい事態で一度は製作断念しかけたところを、周囲のサポートで完成にこぎつけたそう。

BAC 0.05%理論というのを持ってきて、飲酒の功罪について面白く仕立てた作品でした。
哀愁漂う渋いマッツ・ミケルセン。ジャズバレエ?のダンスも見せてくれます。
Inori

Inoriの感想・評価

3.6
アカデミー賞授賞式で監督が言っていたように、この映画はcelebration of life、人生色々あるよね、と悲しみの中にも人生を喜ぶ映画であった。最初の方は「なんだただの呑み助推奨映画なのか」と不安になったものの、後半からの方向転換がいよいよ映画の本質に迫っていく。

人生の途中、若さを失い毎日が色褪せ、こんな風な人生を送るつもりになかったのになぁと心の中に気持ち悪さは経験する人も多いと思う。デンマークの平和な感じや美しい街並みを見ていると、どんなに平和な暮らしでも人々は心に不満を持つ生き物なんだなぁと、人間が持つ逃げられない生きるしんどさみたいなのを感じた。

そもそも、日々の暮らしがアルコール飲むだけで向上するわけなくて、生き辛さというものはもっと根深いものなのだ。それは生きていく限り続くし、その中で小さな幸せや忘れてしまうような喜びなんかを拾って集めて生きていくしかないのである。

最後は悲しいんだけど嬉しいという不思議な気持ちで観終わることができる人生讃歌映画だった。明日もがんばろう。
マッツが美しいです。はい。
どど丼

どど丼の感想・評価

3.8
第93回アカデミー賞強化週間(8本目)

おマッツ映画! 学校のおじさん先生たちがある程度酔っ払った状態で仕事しようと実験する話。前半は無駄なシーンが多い気がしつつ、後半になるにつれて徐々に行動がエスカレートしてヒャッハーしていくのが見てて辛い。

デンマークは飲酒の年齢制限が無いアルコール推進国のイメージが強かっただけに、こういうテーマ性で映画が作られるのはやっぱり問題になるってことですよね。

このレビューはネタバレを含みます

教師仲間と共に実験と称して日中アルコール摂取し続けるが、歯止めが効かなくなっていく。
家庭崩壊したり1人死んだりとまぁそうだろうなという展開が続く。
酒は毒にも薬にもなるという当たり前を風刺しながらも、不思議なことに後味は完全に青春映画。

トマスヴィンターベアのわりにはズシンと来る何かが足りなかった。

酒飲みのほうが心に響くのだろうか。酒飲みは本作を観ると「酒は良いことがたくさん!」と思うのだろうか。
酒嫌いからしたら迷惑極まりないし毒にしかならんと思える。
映画自体もその辺が曖昧に描写されていた。
これを観てどう感じてほしいんだろう。

ラストのダンスシーンの動画がバズってたり、レビューでもネタバレされまくってるけどそのせいで初見の新鮮味が台無しだったのが残念。
なすび

なすびの感想・評価

5.0
うおおおおん😭最高だったぁぁ😭やばぁぁぁぁん😭マッツ…マッツ…そういえば俳優になる前ダンサーだったんだったね…あああラストのダンスシーン死ぬほどかっこよかった…もうだめだ…こんなかっこいい人類がいていいのか…ホモサピエンスが、イケメンが、爆発した…😭✨✨✨✨

基本のマッツはかわいそうなおじさんなのウケる。ハリウッドだと爆イケサイコパス的(?)みたいなぶいぶいの役多いけど、デンマークの映画ではなんかいつも可哀想な役でぼろぼろなの面白い。デンマークではマッツみたいな顔だと舐められるのかな?歴史の先生がマッツだったら授業面白くなくてもがんばるけどな…

めちゃくちゃクスクス笑えるシーンが多いタイプの爆ウケ映画なんだけど、ところどころしっかり釘刺してきて、心もミシミシに締め付けあげられました。監督にいいことがたくさんありますように。監督の娘さんが安らかに眠れますように。

やっぱりいい歳した男の友だち同士が酔っ払っていちゃついてるのおもしろいな笑 これをコメディに振り切ったものがエドガーライトの『ワールズエンド』なんだと思います!
マミ

マミの感想・評価

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子供のサッカーの場面や高校生が卒業試験後お祭り騒ぎする場面のカメラの動きにゾクゾクした。

デンマーク映画では、夫婦のどちらかがスウェーデン人という設定が時々ある。今回は奥さんがスウェーデン人だった。

交通事故で亡くなった、監督の娘に捧げられていたのでしんみりした。

スカルラッティのソナタK1が使われていた。

葬式で子供たちが国歌を歌うところも良かった。

もっとデンマーク語が理解できるようになりたい!
asa

asaの感想・評価

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このレビューはネタバレを含みます

見ていない、見ていない














アルコール W.チャーチル


       ヒトラー
KEI

KEIの感想・評価

3.6
結構いろんなとこで話題やったし気になってたけど期待値が高すぎて結果的にこの点数。とりあえずマッツミケルセンがカッコ良すぎて渋いけど、キャラとしてはまぁそのくらいかなー
さりげなくデンマークのインテリアのレベルの高さが至るとこで示されるんやけど、いやあんな普通の家がこんな上手くまとまってるなんてって感じやわ。
とりあえず題材はおもろいけどまぁコメディじゃないから大体の展開も読めるけど伝えたいことがなんなのかは最後までよくわかんなかった。放任すぎるきも
このぼやっとしたまとまりも北欧映画ってことなんかも、、、
GreenT

GreenTの感想・評価

2.0
マーティン(マッツ・ミケルセン)は、デンマークの高校に相当するジムナジウムで歴史を教えている先生。奥さんとも子供たちともすれ違い生活で家庭は冷え冷えしているし、学校では「使えない教師」扱いをされている。

いや〜、学校の先生にはなりたくないなあと昔から思っていたのですが、この映画を観ると本当になりたくないです。ある朝教室に入ったら、生徒の親たちが来ている。で、子供たちがマーティンに対して文句を言ったからと、親たちに詰め寄られる。

最近って、教育に関して親も子供も自分のすべきことはおざなりにして、全て先生に責任転嫁していると思う。マーティンとしては、スマホばかり見て子供の方がヤル気がなく、しかもデンマークでは若い子の飲酒癖がすごいらしいと示唆される。

どうやらデンマークのジムナジウムっていうのは卒業試験に受からないと卒業できないらしく、それでマーティンは親に迫られたようなのだが、同じ学校の先生たちも、生徒のヤル気がないのを憂いているらしい。同僚の誕生日にレストランに集まった、歴史教師のマーティンを始めとして、体育の先生、音楽の先生、あともう1人はなんの先生だか忘れたけど、4人は仲良しのよう。

みんな40歳も過ぎて、教育の現実に失望し、家庭もギスギスしている、自分もつまらない人間になったみたいな、いわゆるミッドライフ・クライシスになっているのだが、とあるノルウェーの学者が「人間は元々、0.05ミリ血中アルコールが低すぎる」という仮説を立てているという話になる。どういうことかと言うと、あと0.05ミリ血中アルコール濃度が上がれば、人間はリラックスでき、自分に自信が持て、楽しく生きられるということらしい。

「人間の血液って、元々アルコール成分を含んでいるの?」と不思議に思ったが、「一日の終わりに飲酒して、その日にあった辛いことを忘れる」のような「逃避」のための飲酒ではなく、「コントロールされた環境の中で、日中のパフォーマンスを上げるためにアルコールを摂取する」というのは、本当に効くんだったら私も試したい!と思った。

で、もちろん4人のパフォーマンスは上がり、マーティンは人気の先生になり、体育の先生はシャイで落ちこぼれの生徒を救うのですが・・・・。

原作は監督・脚本のトマス・ヴィンターベアの戯曲で、それにヴィンターベア監督の娘・アイダがデンマークの若者の飲酒文化の話を盛り込んで、最初は「世界の歴史はアルコールがなかったら全く違うものになっていたという仮説をベースに、アルコールを賛美する」という話だったのだが、撮影が始まって数日後、マッツ・ミケルセンの娘役を演じるハズだったアイダが交通事故で亡くなってしまい、それを受けて「飲酒だけでなく、人生に目覚めること」をテーマに書き換えられたそうです。

それは映画に悪い意味で反映されていて、この映画、飲酒は悪いことじゃないんだよ!って言いたいのか、定説の「アルコールは人生を破綻させる」ってことを言いたいのか、どっちつかずで見ていてすごい混乱する。

英語のタイトル “Another Round” は「もう一杯!」と「人生の再出発」をかけてあり、酒を飲むことがポジティブに聞こえるんだけど、原題の “Druk” は「飲酒が止められない状態、過飲」って意味で、相反しているし。

主演のマッツ・ミケルセンが絶賛されているけど、与えられた役柄の中で健闘しているだけで、キャラクター自体がそんなに良くないのでそれほどのものなのかと思ったし、2021年のアカデミー賞のベスト・ディレクターと外国語映画賞にノミネートも、『パラサイト』と一緒で「アカデミーの多様性」のためのノミネート?という気がしないでもない。

ネタバレはコメント欄で!
wataru

wataruの感想・評価

4.0
中年男性の悲壮感と、職場と家庭のリアル。
何歳になっても少年の心は忘れないし、男はどこまで行っても馬鹿野郎だと人間味溢れた映画。
どこかで本当にありそうな、ただの日常で、映画の始まりと終わりで特に変わったことは何もない。素晴らしい作品でした。