minorufuku

名も無き世界のエンドロールのminorufukuのネタバレレビュー・内容・結末

3.3

このレビューはネタバレを含みます

不遇な家庭環境で育った二人の幼馴染の青年が主人公。自動車整備工として働く彼らの前にモデルの女性が現れる。彼女に異様な執着を見せる青年の一人は彼女に見合う男になるため金をため、社長にまで成り上がる。やがて主人公たちは「プロポーズ大作戦」と題した10年越しのある計画を実行するのだが......という話。
小説すばる新人賞受賞の原作は未読。

切なくて好きなタイプのストーリーなのだが、宣伝文句も含めて色々と惜しい作品。

確かにラスト20分付近で明らかになる真相は感心させられたし、幼馴染三人の淡い三角関係の恋模様も共感できた。整理されていて無駄のない構成も優れている。
ただ、先の見えない話に観客を惹きこむための工夫がやや足りないように思えた。正直、中盤までは少し退屈に感じた。
孤独感をまとったヒロインと如何にもな悪役を演じた女優陣の演技は素晴らしい。一方、主演の二人は好演していたもののキャラクター的にコメディ演技が合ってなかった。また、年齢的に高校生パートもかなり違和感があった。
あと、作中の計画自体も小説の文章であれば想像力で補完できそうだが、いざ映像にしてしまうとややチープに見えてしまった。
とはいえ、良い意味でアクがないので素直に感動できる作品ではあった。

原作にも続編があり、後日談のドラマ版もあるみたいだが、この作品の終わり方でどんな続編作ったのか興味ある。

どんだけ缶振ったらコーラーがあんな盛大に破裂するのだろうか......?
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