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人数の町のkamekichi313のレビュー・感想・評価

人数の町(2020年製作の映画)
3.5
☆巨大なカルト団体のような不気味な町の生活のお話で、ゾッとする内容なので夢中で観てしまった。脚本が面白い。拉致されたり勧誘されて戸籍を消され、身体にチップを入れられて番号として扱われて、無機質な空間で出産禁止脱走禁止と人権が剥奪されたユートピアは、現実に存在しないわけでもないのである意味リアリティがある。社会の様々な闇の部分に焦点を当てた内容だった。
☆考えることを忘れた人間のように、デュードたちが静かに行列を作って動くシーンは、ゾンビみたいで心地が悪い。会話をしないで、じっとしている人たちは不気味。
☆寂れた工場のような暗いタッチの映像は、スリリングな雰囲気があって、ストーリーにぴったりだった。
☆荒らし書き込み、選挙の不正行為、サクラ、テロ偽造まで、「人数」によって一般社会での操作をする、その影響力の高さが恐ろしい。
☆つなぎを着た看守、スーツの男性、管理する側の機械のような存在感も気持ち悪い。
☆ラジオの乱れた音声のような音が、ホラー要素があって不気味。
☆ラストまでどうなるかわからない展開で、この町の本質が見えた瞬間は、衝撃的だった。
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