janrobot21

エノーラ・ホームズの事件簿のjanrobot21のレビュー・感想・評価

3.2
ホームズの妹×流行りのフェミニズム映画。

シャーロックホームズに妹がいたらというifの世界観、さらに女性の自立をテーマに描いた映画。ここまではいい。アイデアとしては、あってもいい。女性の自立を描く映画は、昨今増えてきていてとても重要だからこそ、最後に公爵を振る展開にもなる。兄からも自立する。

だが、脚本が弱い。
ファミリー向けに作ってあり、エノーラが観客に語りかける第四の壁をしてくるが、別にあってもなくてもいい演出になっている。それならデッドプールみたいにギャグにしたり工夫が欲しい。ただのパクリ芸になっている気がする。

さらに、敵を殺してしまう描写もある。それまで暴力的描写が抑えられてたのに、いきなり殺す。事故描写のようだが、かなり故意的に殺す、これでは少女が殺人を犯してしまったことになるのに、何も反省されない。その後に不意に出てくる黒幕がいるせいで余計に殺す必要はなかった。
この黒幕も何も業は受けない。

元々、シャーロックホームズがフィクションで妹設定もフィクションなら、映画的には人を殺した以上、反省か報いが必要だ、それがないのなら、悪人(劇中では主人公を襲うがそこまで悪人のような描写がない。誰も殺してない。)なら殺してもOKということになる。子供向けならそここそ配慮しろよ。と思う。
少女に冒険させるなら、もっと子供向けに作れと思った。アイデアがこれでは陳腐になる。

まぁ、僕の好みとしては、それこそ連続殺人が起きて、それを妹が解決する方が月並みだがまだ良かった。

よって、脚本が弱いため、この点数。
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