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嵐ケ丘/嵐が丘のmasahitotenmaのレビュー・感想・評価

嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)
3.3
ウィリアム・ワイラー監督が、エミリー・ブロンテの名作小説「嵐ケ丘」を映画化した文芸ドラマ。
原題: Wuthering Heights (1939)

北イングランド、ヨークシャーにある「嵐ケ丘」と呼ばれる荒涼たる館。
当主のアンショウ(セシル・ケラウェイ)はロマの浮浪児を拾い、ヒースクリフと名づけ、息子と娘とともに育てる。
兄はヒースクリフを嫌ってことあるごとに嫌がらせをするが、妹とヒースクリフはペニストーンの岩を2人の城になぞらえ共に遊んで育つ。
やがて、父が亡くなり当主となった兄ヒンドリー(ヒュー・ウィリアムズ)はヒースクリフ(ローレンス・オリヴィエ)を馬丁にし屈辱的な扱いをするが、ヒースクリフは永遠の愛を誓った妹キャシー/ キャサリン(マール・オベロン)を心の支えに堪え忍ぶ。
時が流れ、裕福な隣人リントン家の跡取りエドガー(デイヴィッド・ニーヴン)がキャシーに求婚。
上流階級に憧れるキャシーは気持ちが揺れ、誤解したヒースクリフは失望して嵐ケ丘から姿を消す。
2年後、蓄財をなしたヒースクリフは、嵐が丘に舞い戻り、自分を虐げた人たちに復讐を開始する…

~他の登場人物~
・召使のエレン(フローラ・ロブソン)
・エドガーの妹イザベル(ジェラルディン・フィッツジェラルド)
・ケネス医師(ドナルド・クリスプ)

"He’s more myself than I am. Whatever our souls are made of, his and mine are the same."
「 彼は、私以上に私なの。何から作られていたって、私たちの魂は同じなのよ」

虚栄心を捨てきれなかったキャシー、
虐げられ心の支えを失って心が凍り付いてしまったヒースクリフ、
愛を受け入れてもらえないイザベル、
本当に愛されてはいるのは自分ではないと気づくエドガー、
この4人の不幸。
共に生活をする相手を間違えること(間違った相手と生活を共にすること)ほど悲劇的なことはない…。
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