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ブーブルのBaadのレビュー・感想・評価

ブーブル(2020年製作の映画)
1.5
『QALA/カラ』との繋がりで渋々見ました。四回目のチャレンジでようやく最後まで見た。

見た理由は、この監督のNetflix映画2本のつまらなさに比べて、同じ監督が脚本書いたコメディーがどれも面白かったり面白そうだったりするので、その落差が気になって、興味を惹かれたからです。

最初は退屈するものの、ある時間を超えると慣れてすらすら見られましたが、これは主演の女優さんの美貌と幼少期の描写を除いては何を誉めていいかわからないレベルの映画。退屈したらすぐに見るの止めて正解だと思います。

なんつーか、この監督自分一人で脚本書かない方がいいんじゃないかな。特にシリアスなものの場合は原案とセリフにちょっと手を入れるぐらいに留めておいたほうがいいと思う。

コメディーだとあんまり気にならないけれどホラーとか狭義の謎解きサスペンスだと構成や設定の甘さが気になる。どっちもインドではごく稀〜に突然変異的にいい作品が出る程度でテレビドラマレベルの作品がもてはやされているような状況だからこれでも通用するのかな?

領主の家での人間関係や幼児婚のシステムがよくわからなかった。
妻が大人になるまで夫婦関係なさそうなのに、あそこで夫が嫉妬するのが理解不能。
というか、あの状況で夫が家を出るきっかけの事件まで何も起こらなかったのも意味不明。
あそこまで待てるなら最初から三男の妻として結婚させとけばなんのトラブルも起こらなかっただろうに・・・

幼児婚って言えば、グル・ダットのある映画のように、経済的に安定してきたのでそろそろ結婚したいと思って調べたら自分は実は既に親に幼児婚させられていた、で、相手が誰かと思って調べてみたら普段から何かと世間話などしていた、同郷の人が経営している下宿先の美女だった、みたいなオチもあったりするので、それだけでは実態があるか無いかわからないのが難物です。(この例の場合は気の置けない友人関係だった親同士の思いつきで娘の将来の生活保障が目的だったのに、男の子の方の両親が早死にしてしまった。)

魔女の正体は5分で察しはついたので退屈でした。

事件の原因はとてもあるあるなのですが、ありがちなことそのまま並べて事件起こしてもそれはただの原案であって、物語語っていることにはならないと思うのですが。

あるいは当時の制度などを知っているインド人ならわかる話だ、ということなのかもしれませんが、それなら日本語字幕は他の作品に回してなんなら配信国内だけにしてくださいと言いたい。『QALA/カラ』の方はまだ普遍性はあったけれど、これはなまじ表面は一見紳士的に過ごしているように見える領主一家の話だけに、どこに焦点があるのかとても分かりにくかった。
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