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クライ・ベイビーのrage30のネタバレレビュー・内容・結末

クライ・ベイビー(1990年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

不良青年とお嬢様の恋愛を描いた作品。

『ヘアスプレー』以降のジョン・ウォーターズ作品という事で、わりとオーセンティックなミュージカル映画だったなという印象。
ミュージカルシーンのクオリティーは高いし、物語もロミジュリ的な身分違いの恋という感じで、誰が見ても楽しめる作品でしょう。

特筆すべきは、主演のジョニー・デップ。
こんな若い時の彼を見たのは初めてな気がしますが、その圧倒的な美貌には驚かされました。
正に二枚目俳優とは彼の事を言うのだろうし、歌もダンスも普通にこなせていて、文句の付け様がありません。
こんな男前にも関わらず、ジョン・ウォーターズにティム・バートンといった怪奇派監督と続けて組むところも面白いですよね。

ジョン・ウォーターズらしい悪趣味要素は薄まっているとはいえ、それでも、やたら舌を絡ませるキスシーンだったり、ハチェットフェイス役のキム・マグワイアには、それを感じたかな。
特にキム・マグワイアの存在感はディヴァインを想起するものがありましたが、実際、ディヴァインを想定して作れられたキャラクターだったとの事。
残念ながら、本作以降はあまり女優として振るわなかった様ですが、ジョニー・デップの次に記憶に残るのは彼女かもしれません。

悪趣味の帝王と言われつつも、普通に良い映画を撮るジョン・ウォーターズはカッコ良いのですが、どうせなら、この予算規模で悪趣味ミュージカル映画を作って欲しいし、見てみたいものですね。
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