くう

アウトポストのくうのレビュー・感想・評価

アウトポスト(2020年製作の映画)
3.8
マスクして観ていて、爆撃音が凄いので、「やめてやめて急いで急いで死なないで死なないで!」と口から出てしまっていたかも知れない。もう終盤はずっとそんな感じ。

2008年アフガニスタン紛争のキーティング前哨基地戦を描いた地獄の戦場物語。

ヒロイズムであんな危険な所に居られるはずもないし、彼らのほとんどは若き志願兵とはいえ早く撤退したい。勝てて万歳という話ではない。

むしろEDの叙勲描写は皮肉なのでは、と個人的には思ったのだった…。

極めてリアルな戦場描写で、本物の死を隣に見た気持ち。

他のユーザーの感想・評価

戦争映画の中で個人的にはトップに入るくらいよかった
感動した、カーターのキャラが結構好きだった
もっかいみたい
Foujita

Foujitaの感想・評価

4.0
終始ヒリヒリする映画でした。監督はクリントイーストウッド・フォロワーか、今後も史実に基づいたリアルな作品作っていってほしい。息子も出ていますしね。
タイトルは小規模な”前哨基地”のこと。
リメイク版「わらの犬」のロッド・ルーリーが、アフガン奥地のキーティング前哨基地がタリバンの大部隊に襲撃され、多数の死傷者を出した戦いを映画化した実録作品。
着任した兵士たちがビックリしてたが、この基地は作った人がバカ過ぎる。
四方を険しい山に囲まれたすり鉢の底で、上からは基地全体が丸見え。
逆に下からは岩棚の上は狙えないから、死角の敵はたった一門しかない迫撃砲頼り。
要するに攻めやすく守りにくい、素人が見てもヤバさがわかる最悪の立地。
映画は前半が前哨基地での兵士たちの日常。
後半が延々と続く、絶対不利な戦いという構成。
日常と言っても、タリバンの小規模な攻撃はしょっちゅう。
しかしこれは基地の脆弱性を確かめる偵察であることに、大半の兵士は気付かない。
登場人物が多いので、一人ひとりの人物描写は浅いが、前半じっくり時間をかけることで、集団としては十分に描き込まれている。
戦闘描写は圧巻のリアリティ。
エンドクレジットで亡くなった兵士一人ひとりが紹介されたり、生き残った兵士たちのインタビューが流されたり、基本的に追悼のための映画。
似た印象の作品にピーター•バーグの「ローン・サバイバー」があるが、あちらは山岳ゲリラ戦、こちらは基地防衛戦。
どちらも戦時下のアメリカのヘビーな現実を背負って、観応え十分だ。
Iwarenkon

Iwarenkonの感想・評価

3.8
アフガニスタンでの米軍vsタリバンの基地防衛戦を描く実話。後半の戦闘シーンはリアリティを追求していて映画館で観て正解だった。
個人的には大規模攻撃を描く後半の時間経過が描ききれていないように思うんですよね…もう少し時系列も反映してほしかった。あと犠牲になった兵士の数と戦闘の描写が一致しないように感じるんですよね。あれだけの猛攻の描写でその数って…違和感あるかなと。
また、登場人物が多い分、見分けがつきにくかったかな…その中での注目はスコット・イーストウッドとマイロ・ギブソンはいわゆる二世俳優だけど、実力をら兼ね備えているように思えました。
iwa

iwaの感想・評価

4.0
予備知識は実話をもとにした戦争映画ということのみ。
軽〜い気持ちで見に行きましたが、迫力・緊張感・臨場感が凄く、ハラハラしっぱなしでした。
いつ攻撃されるのかヒヤヒヤ…
日常のちょっとした雑談風景なども垣間見ることができます。
出演者が多く覚えきれませんが、展開としてそこは全く気にならないと思います。

戦闘シーンでは特にカメラが役者に近く、自分もそこにいるような目線で見る事ができ、臨場感があります。
しかし、誰が基地のどの辺にいるのか、どのくらいの距離をどう動いているのかが映像からだと分からないので、基地の全体図をパンフレットに載せてくれてたら良かったなと思いました。
(例えば、ガエーゴス達が敵に囲まれた場所まで助けに行くのがどれぐらい危険なのか、など知りたかったので)

そもそもあの場所に基地を作らなければ…
もし長老との交渉に成功していたら?
タリバン側の考えはどうだったのか?
勲章の価値とは?戦う意味とは?
など色々考えさせられました。
とても見応えのある作品です。
実話を基にした戦争映画。
日本人の自分には聞いた事あるけどそこまで馴染みもないですが、タリバンとの戦争を描いています。
戦争映画は凄く好きで特に迫力が凄いので映画館で観るとより臨場感があっておすすめです。
お金を払ってでもこんな迫力のある映画はスクリーンでの見応えがあるのではないかなと思います。

さてこの映画はアフガン紛争の激戦であったカムデシュの戦いがベースになっているようです。
キーティング前哨基地の前半はゆったりとした兵士の日常を、そして後半は迫力のある戦闘シーンが描かれています。

この基地はパキスタンとアフガニスタンを結び米軍の補給線を維持すると共に、地元民に必要な物資を供給して懐柔する任務を担っていました。
ただ、この基地には致命的な弱点が1つ存在した。基地は3つの険しい山に囲まれた場所に存在し、包囲する側からは丸見えだが、包囲される側は包囲する側の動きを目視できないという問題を抱えている基地になります。
度々少数が襲ってくる事は有りますが、難なく対処してきましたが、実はそれはタリバン側が弱点を探っていました。
そして大勢のタリバンが襲って来るのですが、指揮官不在の中53人の兵士達は立ち向かう訳ですが、、、

これは本当流石の臨場感でした。
特にこの映画監督について詳しい訳ではないですし、俳優陣オーランドブルームとイーストウッドの息子が出ている以外特に詳しくないですが、リアリティのある映像体験のおかげか没頭して観れました。
とても好きな一本でした。
takky

takkyの感想・評価

4.5
 タリバンとの紛争をもとにした映画。映画館で予告を見て、好きな俳優であるオーランド・ブルームが出ていたので軽い気持ちで見に行ったのですが、多いに反省する事になりました。脆弱な前哨基地での日常は常に危険を伴っており、終盤の激戦のシーンは緊張感と簡単に命が失われていく虚しさがあり、とても考えさせられました。あくまで、アメリカ陸兵から見た偏った実話をもとにしていたとしても、一見の価値がある映画だったと思います。
ぜりー

ぜりーの感想・評価

4.5
周囲をタリバン兵に取り囲まれてるって分かったところゾッとした。
戦争映画って、勧善懲悪じゃないから、難しく見だしたらきりがないんだけど、この前哨基地での現場の厳しさを知ることができたし、アフガニスタン戦争の難しさを少しは理解することができた。
norinori

norinoriの感想・評価

4.0
戦闘シーンだけでなく、最初から最後まで息つく暇がなく、劇場で是非見てほしいです。

谷にある基地なので逃げられないだけでなく、丸見え、更には大尉が何度も変わるという体制も脆弱で皆のモチベーションを下げていたようです。
タリバンとの戦いを終えても、仲間を救えなかった自責の念で自分との戦いをしていくと思うと、戦争って何なんだろうと思ってしまいました。
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