何とも優しい世界で、これはネタバレ無しで観るべきだね。違う世界に生きる２組の男女の運命的なめぐりあわせを描く実話を基にした話で、人生この瞬間を懸命に生きることの大事さをこれでもかと伝えてくる。ラダ・ミッチェルは「サロゲート」で引きこもりの奥さんを演じてたのが印象的で、本作ではいい感じに歳を重ねて魅力的だった。
話は青春真っただ中の10代のクリスのナレーションに始まり、彼が生まれる前から存在したホルヘの少年期からの生きざまを語っていく。ホルヘは幼い頃から肺に疾患があり、短命を宣告されてたものの延命措置によって30代まで生き延び、ついにCAのレスリーとの運命的な出会いを果たす。いつまで生きられるか分からない彼がサプライズを駆使しながらレスリーに全力でアタックして愛を獲得するのと並行して、クリスもサラと運命的な出会いを果たし、この２組の男女が愛を育んでいく様子が描かれていく。
時代の違う２組のカップルがどこでどうつながるの？って思いながらどんな仕掛けがあるのかワクワクしながら観てたら、なるほどと思わせる展開になる。冒頭のナレーションでクリスが「物語は僕の生まれる前から始まる」って言うので、クリスとホルヘは別々の時代を生きたのかと思っちゃった。これがいい意味でミスリードになって、展開が読めなかったね。あと知ってる人にはネタバレになっちゃうけど、「ラスト・クリスマス」を連想した。
