すずき

ウィリーズ・ワンダーランドのすずきのレビュー・感想・評価

3.8
廃墟の屋内テーマパーク、ウィリーズワンダーランド。
実はそこは呪われた場所で、パークのキャラクターを模した着ぐるみロボットに悪霊が宿り、夜な夜な人を殺し食らっていた。
そして今夜もまた1人、犠牲者となる男が…。
そいつは車の修理代の代わりに、一晩パークの清掃を引き受けた無口な男。
だが彼は、素手でロボットを破壊できる、アホほど強いヤツ!しかも掃除の腕もプロ級だッ!
かくして、着ぐるみロボットに宿る悪霊達は、突如現れた殺人マシーンに除霊(物理)されてしまう。(おわり)

舐めてたオヤジが殺人マシーンだった、略してナーメテーター映画とホラーの融合。
舐めてた小娘が殺人マシーンだった「サプライズ」とコンセプトは少し似てる。
そして主演はニコラス・ケイジ!
なにこれめっちゃ面白ーい!

主人公のキャラクターが面白くて、そんでメッチャ強くて安心感ヤバくて笑える。
悪霊は犠牲者をビビらせてから殺そうとするんだけど、クソ無口なニコラス・ケイジは1ミリも動じないの。
多分、掃除の邪魔ぐらいにしか思ってない。
そんで1時間毎に、どんな状況でも必ず休憩に入るのも可笑しい。
この異常な状況の中、マイペース過ぎる!
日本のブラック企業社畜サラリーマン達は彼を見習え!
休憩中は好物のエナジードリンクを一缶飲み干し(そのペースで飲むのは死ぬぞ)、趣味のピンボールに熱中する。
そして返り血(オイル)まみれの制服を必ず着替えるのも笑える。
ワイルドな風貌の割に、几帳面で綺麗好きなのね。
彼の正体は劇中明かされないんだけど、文字通りスゴ腕の掃除人(スイーパー)なのかも…?

「殺人着ぐるみロボットからサバイバルしながら夜を明かす」という基本設定は、某ゲームのパク…オマージュだけど、自分はそのゲーム未プレイ。
だけどTVゲームを意識してそうな箇所が所々に見られるのは分かった。
例えば、園内のあちこちでステージを変えてボスを倒していく構成。
ステージクリアしたら、幕間でボーナスステージのミニゲームが入るのもゲームっぽい。
主人公が必ず休憩時間を守るのって、「ゲームを1時間遊んだら、適度に休憩を入れましょう」っていうアレかな?

最後にこの映画でそんなに面白くなかった点。
それは、ニコラス・ケイジが出てないシーンです!