オトギバナナ

もう終わりにしよう。のオトギバナナのレビュー・感想・評価

もう終わりにしよう。(2020年製作の映画)
3.7
「マルコヴィッチの穴」を書いたチャーリーカウフマンの新作であり、トニコレット出演。てことで気になって仕方なかった今作。だけど、予想どおりだったのはトニコレットの怪演だけで、次から次へと圧倒的な不可解が押し寄せる。

ジャンルレスな料理かなって予想が打ち砕かれ、134分ひたすら闇鍋を食べ続け、最終的に全く具材が分からなかった、みたいな感覚。だけど、しっかりと味は染み込んでいるので、旨いかどうかは分からないけど、食べ応えがあるのは間違いない。

終盤にまた不可解が加速するし、ダンスシーンがふいに美しくて見とれてしまったのに、ラストの壇上シーンが訳が分からず、意味ありげなラストカットの意味がまた全く分からない!

詩的で熱量がすごくて、しいていえば「エンドレスポエトリー」が近いけど、もっと不可解が論理的。しかし、この奇妙な物語に説得力を与える、ジェイク役ジェシープレモンスの演技が凄かった。彼の生涯代表作になるのでは。