ミオ

ウルフウォーカーのミオのレビュー・感想・評価

ウルフウォーカー(2020年製作の映画)
4.4
ケルト三部作のフィナーレ
1番好きだったわ!夜の森を駆け回る狼人間、ウルフウォーカーを題材にしているので、アクション要素が多く見ていて楽しい。可愛い絵本のようなメルヘンな絵柄はそのままに、活発な運動がプラスされ映像であることの強みが最も活きている

抑圧されていた少女が自分の正しいと思う道を選び、突き進むというストーリーも素敵。オオカミハンターを父に持つロビンが、ウルフウォーカーと友情を築く中でオオカミの森を奪う人間の方針に反発する。父の立場に対立しても信念を通そうと心を決めるロビンの姿が勇気をくれる。

パパからは心配、共同体からは男女の壁によってロビンは自分で生き方を選ぶことを阻まれていた。"女がする仕事"としてあてがわれた家事を行う彼女は、楽しげに走り回る顔と全く別人のよう。
娘を守ることに心を砕いてきたパパと、生き生きと森を駆け回るロビンの両方の姿を見ているので、パパの元を去ろうとするシーンは切なさと応援の気持ちとで苦しかった。

2人のシスターフッド的な関係も暖かい。親1人子1人の家庭で同じ目線の友達は周りにいない境遇が似ていて、共闘を約束する。一緒に駆け回り笑い合ってるのが眩しかった。
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