むらむら

そこにいた男のむらむらのレビュー・感想・評価

そこにいた男(2020年製作の映画)
5.0
実際に起こった事件を元にしたドロドロ愛憎劇。

……の筈が、観終わったら男の尻の印象しか残ってない。

タバコを吸いながらマンションの玄関口で電話している女・紗希(清瀬やえこ)。その後ろには、血まみれの瀕死状態で転がっている全裸の男・翔(安井秀和)。男は何故、刺されてしまったのか……。

答え:クズだから。

実際の事件が起きたのは2019年の5月。俺がこの事件を覚えているのは、現場が俺の住んでるとこから歩ける距離だから。ちなみに「大島てる」ではこのマンション4つも事件記録があって、絶賛炎上中って感じ。ここ断首刑場があった市谷監獄の近くなんだけど、お祓いしたほうが良いんじゃないかなぁ。

実際の事件ではホストとその客の話だったが、こちらは売れない役者と、それに惚れてしまった女性ADの物語としてアレンジされてる。

売れない役者が完全にヒモ気質で

「あー、ジャケット欲しいなー」(チラッ)
「タキシード必要になった」(チラッチラッ)
「車がないと困るンだわ」(チラッチラッチラッ)

と、どんどんエスカレート。紗希は尻の毛まで抜かれるほど尽くし続け、そしてスマホの履歴からヒモ男は尻尾を出し、紗希は男に身重の妻がいることを知る。

正直、実話ナックルズのマンガで十分な内容じゃないかと思うが、33分と尺も短いし楽しめた。

ところで、冒頭にも書いたが、この作品で気になるのは、ヒモ男がすぐ脱ぎたがるところ。

クズ野郎なので最初は観ててムカムカするのだが、ちょっと気を抜くと全裸になってるので、アマゾン奥地の裸族を観察しているようなホンワカした気持ちになってくる。

それと、これは裸族とは関係ないが、スマホの画面ロックパスワードが異常に複雑。こんな複雑にしてる人、現実世界にいるか?

クライマックスは冒頭にあげたように、全裸で刺されまくるヒモ男。この場面でも剥き出しの尻が気になって仕方がない。普通なら「えーい、清瀬やえこは脱いでねーのかよっ!!」って画面に向かってブツブツとムカってる俺なのだが、この作品に関しては男の尻の印象が強く、そんな邪な考えは頭をよぎらなかった。代わりによぎったのは、男の尻、尻、尻……。

エピローグで、さすがにもう男尻(おしり)は出てこないだろう、と高をくくっていたら、不意打ちで尻登場! このサプライズには尻餅をつかされた。監督の尻愛、凄い! ところで、なぜ俺のGoogle変換、「しりあい」と入力すると、一発で「尻愛」と変換されるのだろうか。俺、何もしてないのに……。

というわけで、タイトルを
「そこにあった男尻(おしり)」
にしても良いくらい尻の印象が強烈なので、男尻好きな人は必見です! 俺は違いますが。

なんとなく「男尻」でグーグル検索したら、目を覆うような画像がいっぱい出てきて、すぐ閉じました。個人的には、尻たくない世界でしたねー。

怖くなったので、気分転換に新宿のサウナにでも行ってきます! ではまた!
むらむら

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