ぐりこ

私をくいとめてのぐりこのレビュー・感想・評価

私をくいとめて(2020年製作の映画)
3.5
のんが「30歳を過ぎて、脳内相談役Aをお供におひとり様街道まっしぐらの女性」を好演してた。
表みつ子と裏みつ子、実質2人前演技してた感じ。特に裏みつ子で「私は激しいんだよ」「私クソでしょ」と強い言葉を使うのんは完全に“あり”だった。

お話もかなり感情移入した。
おひとり様が板について、仕事も暮らしもわりと思い通りにまわるようになる30代前半。まだ結婚にそこまで焦らない、そんな年代の恋愛って慎重で、ある意味一番難しいのかもしれない。
みつ子(のん)と多田(林遣都)の関係性は、なんだか微笑ましくて、あぁいいなぁって素直に思った、30代の私だ。
少しくすんだ空気感がこの年代にはちょうどよくて、その辺りは、同じく原作綿矢りさ×監督大九明子の『勝手にふるえてろ』と似ている。

主題歌の“君は天然色”もちょうどよかった。
機内で流れるシーンではポップでサイケな演出がレトロで素敵。


みつ子が前に進むキーパーソンとして、橋本愛が出演する。あまちゃん以来の共演とのことで、潮騒のメモリーズ再結成ってとこ?
作中でのんに「じぇじぇ」って言わせる大九監督の遊び心には笑った。

あと、脳内Aが前野っていうねwww
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