RUKA

僕と頭の中の落書きたちのRUKAのレビュー・感想・評価

僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)
3.0
今年1泣いた!みたいなクチコミ見てから観ちゃったから1ミリも泣けなくなっちゃった。
めっちゃ感動って感じではないけど、全体通してあったか温もり映画って感じでした。

統合失調症の主人公が苦悩を抱えながら生きていく話なんだけど、どんな症状があって困るとかの演出がわかりやすい。
自分だけにしか見えない3人ぐらいの人間が常に横からわーわー喋り出してる環境で、普通に実在の人たちと人間関係を築けって相当難しいよな。
家で親と話すのすら普通にできないのに、学校なんてなおさら。
パニックになるのも分かる。

ちょっと都合いい展開も多々あったけど、ただ愛さえあれば全て乗り越えられるって終わりじゃないのがよかった。
主人公が終盤で語る“僕の最大の失敗は愛する人々から隠れたこと”ってセリフ。
悩んでる時とか苦しんでる時ってどうしても考えが内に入ってしまって、他人の意見を受け入れられないことが多い。
でも斜に構えずに素直に相手と接すれば、自分を助けてくれようとしてる人や愛してくれる人がそばに居ることに気づける。
愛で病気が治ることはないけど、他者からの愛を素直に受け入れることで考え方や捉え方は大きく変わる。
愛はひとつの救いになれる強さを持つ。
そんなことを教えてくれたラストだった。

チャーリー・プラマーとテイラー・ラッセル、2人の演技が自然体ですごくよかった。
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