このレビューはネタバレを含みます
「新鮮な体験と共に」
1曲目、DISPLAYの歌詞である。
PerfumeはそのLIVEにおいて、毎回観客をあっと驚かせ、歓声が湧き起こる。
しかし「Reframe」は様相が異なり、完全着席、発声なし。
開演前から既に新鮮な体験である。
活動の集大成、
平たく言えば"まとめ"のような公演。
巷にはまとめサイトが溢れ、若者の「ファスト映画」利用が話題になる今日だが、
舞台芸術だけは倍速再生で消費されない最後の砦である。
それがReframeを通して分かるだろう。
(皮肉にも今作品はNetflix独占配信である。いつもなら倍速再生するネトフリユーザーも、音楽に対してはそうはいかない)
言語や時間、現実とバーチャル空間を超えて、
時には自身をデータ化しながら、
Perfumeは再構築されてきた。
たとえ画面越しであっても、観客は
自分の中のPerfumeがアップデートされるのが分かるだろう。
その体験が、感動が、Perfumeを再構築し続けるのである。