マクガフィン

ローグのマクガフィンのレビュー・感想・評価

ローグ(2020年製作の映画)
3.3
追い詰められた傭兵部隊がテロリストだけでなく、雌ライオンにも狙われるB級感ある三つ巴のサバイバル設定。スリルを切らさないで、タイトな編集にエッジやフックが効いた展開と演出と背景が効果的にも感じて、意外と飽きずに鑑賞できた。

次第に分かる、人と動物の命や価値の対比、人身売買と動物売買の対比、テロリストは過激派の違い、居場所がなくなったテロリストと野生生物の対比など、様々な対比の妙が効果的のような。人間の恐怖に対する銃への依存とその波及を描き、男性優位のマチズモへの警鐘は、マッチョとは反対の華奢でしなやかなヒロインを配置する妙。〈銃〉のメタファーが上手く、素手で戦えないくせにイキってトロフィーハンティングする人間の愚かなメッセージが刺さる。