ゆず

ノマドランドのゆずのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.7
 仕事があるというのは、ノマド生活の魅力の1つ。今はコロナのため、家賃を滞納しても家主から立ち退きを求められない「モラトリアム」の法律がある。ただし3月末までの措置なので、そこを過ぎると車上生活に入る人は増えるのではないか。
 帰属が安心を与えるという一般的な価値観に彼女は服従しない。人間が作り上げている社会は、職も夫も失った彼女にとって足元のおぼつかない砂上の楼閣であり、デコレーションケーキの表面飾りにしか映らなかったのではないでしょうか

彼らはだいたい60歳から70歳ぐらい。その人たちの若い頃は、旅がブームだった。いわゆるヒッピーの世代、団塊の世代です。その頃は、アメリカ中の若者が家を飛び出して、アメリカ中を回っていた時代。ヒッチハイクをしたり、フォルクスワーゲンのバンに乗ったり、イージー・ライダーみたいなバイクに乗って回っていた。だから、彼らがまた歳を取って、また同じような……結局、彼らが夢見たアメリカを旅するという生活に戻っていってるとも言える。
ノマドは基本的に白人の特権

家がないっていうことは、全てが家。この広大なアメリカを全部自分の家にするわけだから、本当のアメリカンドリームを逆に掴んだことになるんじゃないか?

映画館で見るべき、スマホで鑑賞したら寝ると思う
ゆず

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