2021/04/08
2021年22本目(劇場7本目)
監督 クロエ・ジャオ
フランシス・マクドーマンド
デヴィット・ストラーザン
【"ホームレス"ではなく、"ハウスレス"】
勤めていた工場の閉鎖をキッカケに、車中生活者となった主人公の女性が、旅の途中で出会う様々な人々との触れ合いを通して自分を見つめ直していく様を描くロードムービー。
まるでドキュメンタリーのように淡々と進む作品でありながら、何故か一切飽きることなく見る事が出来た。
キャンピングカーとまではいかないが、ヴァンを改造して旅を続ける、どこか憧れてしまう気持ちがありながらも現実はやはり厳しい。
それでも強く、優しく、どこか知的で時折可愛らしい主人公を演じたF・マクドーマンドが見事な演技、主人公でありながらインタビュアーのような不思議な役どころでした。
主人公の旅に連動して、所々で映し出される雄大な景色の数々、印象的な音楽、然程大きくないスクリーンで見たが、アクションでなくてもこれはなるべく大きなスクリーンと音響で見るべき一本と思いました。
心に沁みる素晴らしい作品、久しぶりに洋画の新作を劇場で見れて満足しました。
"さよなら、ではなく、いつかどこかで"
