緑茶

ノマドランドの緑茶のレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.9
住む場所を亡くした主人公ファーンの行き着く先とは映画🚙🏜

「私はホームレスではなく、ハウスレスなのよ」
「記憶されているものが人生」

ノンフィクションの原作に、ファーンという架空の主人公を足しただけの物語なので、感覚としてはほぼドキュメンタリー。
すごくスローなのに退屈することもなく、内側から感情を揺さぶれる映画でした。

主人公の友達役で登場するチャーミングで可愛いリンダ・メイさん。彼女のほかにも”リアル”ノマド民が本人役で登場するため、セリフがあるとはいえほぼ本人。

アマゾンの倉庫で60,70代の人々が薄給で体に鞭打ちながら一日10時間以上働いてるのを見ると、生きるってなんだろうて思ってしまう。
倉庫には無料の鎮痛剤が置いてあるとのこと。

綺麗な自然の風景も相まってノマドランドでの人々の優しさが見ている側にも染み渡る。そして時代に置いて行かれる感覚、時代を見送る立場としての孤独感や生きる過酷さが対比で浮き彫りになるのが残酷。

自由=選択肢が増えることだと思っていたけど、逆のパターンもあるんだなと。 選択肢をあえて減らすことで、悩む余裕から解放される。

あまりにも世界が違うためノマド生活をする自分が想像できないけど、普通の人たちに比べて物事の本質が色々と見えすぎてしまう人がノマド民には多いのかなと思った。 今の自分には、彼らのように長い時間自分自身と向き合える勇気はない💦

大変な今の時代のこのタイミングで、この映画に出会えたことがすごく意義深かったです。

個人的に読み応えのある記事でした。↓
https://eiga.com/movie/93570/interview/
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