グリーンツー

ノマドランドのグリーンツーのネタバレレビュー・内容・結末

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

色々と考えさせられる作品。アカデミー賞作品賞というのも、少なくとも去年の作品よりは納得出来る。

好きでノマドになった人なんていない。これはアメリカの、そして日本の社会問題だと思う。アメリカと日本で決定的に違うのは、アメリカはちゃんと「実名」を出しているところ。この作品ならAmazonなんかがその代表。日本だったら絶対に実名は出さないと思う。そしてそこが日本と他国の作品における決定的な差になっていると思う。作品に懸ける「覚悟」、Amazon達が受ける「痛み」、自分自身に降りかかる批判なんて日本の比ではないと思う。日本はそういうものを恐れて「忖度」してしまう。だからこの手の作品は他国よりも説得力に欠けるものになる。だから、日本人には絶対出来ない作品だとも思う。

というわけで、決して楽しい作品ではない。だけど最後はいいこと言ってたと思う。「ノマドの民は決してさよならは言わない。また会おうという。」。こういう姿勢は素晴らしいと思う。

正直、ノマドには憧れないし自分の今も車での生活以外彼等と大して変わらない。だから正直観ていて堪えられないものがあった。でも人生の最後は「いい旅だった」と振り返ることができればと思う。