とんぶ

ノマドランドのとんぶのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.6
非常事態宣言で、もしかしたら、本作、映画館で見れないのでは?との不安あり、またまた、奈良まで、出向いて、鑑賞してきました。

ファーザーに続いて、切なく悲しい映画。
まぁ、言ってみれば、フランシス・マクドーマンドの独壇場ですかね。排泄のシーンとか、川での全裸シーンとか、全力投球ですね。
また、表情のアップが、多用されており、都度都度の心理表現、さすがとしか言いようがありません。

しかし、辛い映画。
過去に色々な形の不幸があって、ノマド(放浪者)生活を、余儀なくされた人たちの話。
少なくとも、映画の登場人物は、皆、過去に縛られ、ある意味、過去から逃げるためのノマド生活。前向きに生きるため、というのは、こじつけのような気がします。
ファーンとて同じ。もともと、ノマドの素養は、あったのでしょうが、自然と接する時、前向きな喜びは、感じられません。
ただ、ラスト間際で、過去に縛られるのではなく、過去のために生きることを認め、肯定することによって、違う人生が始まったと、解釈してます。
色んな解説を見ると、"誇りを持って"とありますが、ちょっと、違和感を感じます。
違う見方の人もいるとは思いますが、ご容赦のほどを。

絵も、綺麗だし、いい映画とは、思います。
ただ、残念ながら、個人的には、あまり、刺さりませんでした。
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