dita

ノマドランドのditaのレビュー・感想・評価

ノマドランド(2020年製作の映画)
3.0
@ 塚口サンサン劇場 37

さよならのない世界は優しいようでとても厳しかった。

人としての矜持が孤独を強めているように思えたわたしはノマドにはきっとなれない。彼女たちの選択がつよがりに見えた時点でわたしは資本主義側の人間だし、社会的な孤独と人としての孤独、どちらもとても怖いから。

それに、わたしはさよならのない世界は嫌だ。「この指輪が丸く終わりのないように、愛にも終わりがありません」ということなんだろうけど、さよならを言ったとしても、お別れをしたとしてもそれは終わりじゃないと個人的は思う。

『ミナリ』と間を置かずに観たから余計に思うのかもしれないけれど、資本主義から逃れられないこの社会で前に進むために自分の人生を自分で決められるのは幸せなことなのかもしれない。
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