アイダよ、何処へ?の作品情報・感想・評価 - 5ページ目

「アイダよ、何処へ?」に投稿された感想・評価

Anna

Annaの感想・評価

3.9
ドキュメンタリーを見ているような、リアリティーに終始震えが止まらなかった。
苦しい。そんな言葉では片付けられない出来事の悲惨さが、家族をどうにか必死で守ろうとするアイダの姿によって助長されていた。
こういう作品を観ると、今も世界で起こっている戦争が、コロナ禍によって覆い隠され見えなくなってしまっていることに気付かされる。
Yu

Yuの感想・評価

4.0
無知で恥ずかしいが、このような凄惨な歴史があったことをこの映画を通して初めて知った。
しかも、戦前とかではなく、約25年前にあったとは、、
紛争地帯にある国連施設で通訳として働くアイダがセルビアの策から家族を守ろうと奮闘する映画。
最初はアイダのことを自分たち家族のことしか考えてないと思い、あまり共感できなかったが、間は輸送先で起こる事象を絶対予感していたはずで、周りの心配してる余裕ないし、当たり前だなと思った。
国連は寄せ集めというか、ナショナリズムが結局ないし、対抗するのは難しいと思った。
ボスニア紛争のことをもっと調べて何が起きたのか正確に知りたいと思った。
映像も音声も心をえぐってくる
通訳者が主人公ということで、異なる言語がつねに行交うのだが、余計に状況が混乱している様子が伝わりやすく、緊迫感がすごい
映像が凄いとか演出が、というよりもこれが事実ベースということ含めて衝撃でした
現代史の中で人類の汚点とも言うべき、あまりにも酷い出来事を、国連軍の通訳として働く女性アイダの視点を通して描く。

自分の教え子が敵対するセルビア軍側にいたりと、この紛争においてはかつての隣人が殺し合わなければならないという悲惨さがつきまとう。ナチスによるユダヤ人迫害のように。そうした複雑な事情が集約されたラストが圧巻だった。
Kaoric747

Kaoric747の感想・評価

4.0
過去にヤスミラ ジュバニッチの映画を2本観たが(「サラエボの花」と「サラエボ、希望の街角」)どちらも戦後のボスニアヘルツェゴヴィナで生きる女性の話だった。今回正に戦時中に起きた陰惨な事件、スレブレニツァの虐殺を題材にしているということで、なぜ今さらなのだろうという気持ちも拭えなかったが、監督自身4本(2本は日本未公開?)撮って漸くこの事件に関する映画を撮る準備ができたと感じたようだ。

ユーゴ内戦の恐ろしい所は、それまで1つの国として民族や宗教が違えど仲良く生活していた人々がある日突然敵となり、それが隣人や友人だったり、教師と生徒だったり、夫婦だったりすることだ。セルビアやクロアチアでもそうだったが、この映画でもセルビア側にいるかつての生徒がアイダを先生と呼び、アイダの息子で友人のハムディヤのこと語るシーンで描かれている。セルビア人とボシュニャク人(支配する側とされる側)として皮肉交じりでアイダに声をかけたのか、そんなことは考えず友人としていつものように声をかけたのか分からないが、アイダは明らかに彼を警戒し国連の境界線を越えない場所に留まった。2人の間に隔たる溝が深すぎた。

スレブレニツァで当時何が起きたか知っていれば、この映画にハッピーエンドがあり得ないことは分かる。男性は無残に殺され、女性は民族浄化の名の下に強姦され子供を産まされる。それはジュバニッチ監督の「サラエボの花」へ繋がっていく。戦争で家族や友人どころか一度は人間の尊厳まで奪われた人々がこれから穏やかに暮らせることを願うのみである。

本編中はアイダと家族がいつ引き離され殺されてしまうのかという極限状態で悲しいとか怖いとかいう感情すら湧き起らなかったが、エンドロールの最後、字幕監修柴宜弘のテロップを目にして初めて淋しさを感じた。最近パンフレットは買わないようにしていたが、今回は柴先生追悼の意味も込めて購入した。柴先生のコラム以外も読みごたえのあるいいパンフレットだった。柴先生の「ユーゴスラヴィア現代史 新版」も読まなくちゃな。
(2021/10/9 KBCシネマ)
kon

konの感想・評価

3.8
セルビア軍が侵攻して、街から逃げてきた難民達は国連の施設に集まるが、収容数の数から、多くの人達が施設に入れない
国連で通訳として働いているアイダは家族全員を施設内に入れようとしたり、その後の様々な困難から家族を救おうとするために奔走する
災害系のパニック映画とは違い、実話を元にしているので、全てが現実的
ラストの終わりも実話ならでは
日本にいたらこんな現実は考えられないが、世界ではこういうことも起こっていると考えさせられる映画
EM

EMの感想・評価

3.7
戦争映画だけども轟音や目に見えて悲惨なシーンがないので淡々とした雰囲気で見れました。
アイダの焦りや家族との別れ、色々なものが辛くのしかかりました。
アイダが泣き崩れるのを見るのが辛かったです。
ピネ山

ピネ山の感想・評価

3.7
周囲が怯え疲労し仕組まれた流れに押されていく中でひとり、何度も家族の手を握り直して流れを逆流するアイダの話。夫息子を追いかけるアイダを基地に押し留めるのがオランダ軍の同僚じゃなくてセルビア人兵士であったことで心臓ドーン、彼の言い放った端的な言葉で脳内ガーン。
何があったかの描写が登場人物の目線なので、淡々としているけど恐怖や衝撃が強い。終わった後Wikiで色々確認せずにはいられないし、確認すると冬パートが重くのしかかってくる。んでエンドロール見終わってオープニングのリビングのカット思い出したら喉ギュウウ。
ボスニア紛争で起きたスレブレニツァの大虐殺を描いた作品。

あの時何が起きたのかを忠実に再現した映像に圧倒されました。保護を求めて国連軍の基地に集まった大量の人々。見捨てられる彼らの姿に胸が苦しくなります。今も同じような悲劇が繰り返されているわけで、アフガンを思い出しました。
意味深なラストシーンも印象的です。残された者はどう生きるべきか示しているようです。

恐ろしくて重い内容を含んだ作品ですが、観てよかったです。
ボスニアヘルツェゴビナの紛争について全然知らなかったけど、勉強するいい機会になった。

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