カツヤ

ミス・マルクスのカツヤのネタバレレビュー・内容・結末

ミス・マルクス(2020年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

男女平等を訴えた主人公も個人的生活においては男性に従属する立場に甘んじていたということがリアルだった。
エレノアの友人であり作家でもあるオリーブの「静かな場所さえ見つかって、執筆ができれば…」という台詞は『自分ひとりの部屋』を想起させた。ウルフがエレノアの次の世代に当たることや、両者ともに自殺しているの、色々考えさせられる…。『人形の家』の劇はモロに女の交換をテーマにしていたり、全編に渡るエドワードの傍若無人さだったり、とにかく当時の女性が置かれていた位置がじわじわとした痛みを伴って描かれていた。
ブルジョア対プロレタリアートの構図も僅かながら描かれていて、エレノアの描く理想と労働者層の現実の乖離も、どちらも間違っていないからこそ辛い(とは言っても当時の歴史についてほぼ知識がないので「高校の頃勉強してれば!」となった)。
反抗の音楽としてのパンクミュージックの使用など、脚色も多いので好き嫌いも分かれるとは思うけど私は結構好きでした!
あとは先日読んだ『才女の運命』も丁度いい予習になった。衣装と小道具もかわいくてよい〜
カツヤ

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