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ミス・マルクスのFyohkoのネタバレレビュー・内容・結末

ミス・マルクス(2020年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます


『ミス・マルクス』

2021年公開のイタリア/ベルギー映画


以前に
あまり事前知識が無いまま
「マルクス・エンゲルス」を観て
後悔したんで

マルクスの娘を描いた本作は
それなりに準備して挑んでみた



哲学者、経済学者である
カール・マルクスの末娘

エリノア・マルクスは
社会主義と
フェミニズムを結びつけた
女性社会活動家


本作は
父親である
カール・マルクスの
葬儀から始まり

劇作家で社会主義者の
エイヴリングと
出会い恋に落ち

その後
不誠実なエイヴリングによって
心を蝕まれ
自ら命を絶ってしまうという

.
史実に基づいた話


良くも悪くも

エリノアの最大の不幸は
父親がカール・マルクス
だったコトだろう

家族を愛し
貧困の中でも
子煩悩だったようだが

天才で高潔
金銭感覚が
異常にバグっていて
戦闘モードの
コミニュケーション力で

家族とエンゲルス以外
全てを敵にしてしまうという
特異な存在

特異が故に
魅了され、執着し

自身の時間も労力も資産も
捧げざるを得ないという


やはり
娘にとっての父親は
男性観を養う上で
重要な役割を果たすはずなので

もう、そこに尽きると思う


本編では触れていないが

エリノアの死後
マルクスの遺稿を

内縁関係だった
エイヴリングに相続させたため

唯一生き残っていた
姉夫婦を巻き込み
自殺に追い込んでしまったという


現代に於いても
様々な解釈がなされ
賛否が分かれる
マルクス主義は

自身の家族のみならず
後世の人類までも巻き込んだ

.
未だ研究が続けられているという
壮大な思想であるコトは
間違いないのだが

中途半端な解釈で
政治利用されたという点では
あまりにも
大きな犠牲を
強いられたのでは無いだろうか





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