ミス・マルクスの作品情報・感想・評価 - 4ページ目

「ミス・マルクス」に投稿された感想・評価

木蘭

木蘭の感想・評価

2.3

このレビューはネタバレを含みます

 題材は面白いが、料理の仕方が余りにも稚拙で、観劇中何度も溜息が出た。
 衣装が素晴らしいので、☆を0.5プラス。

 主人公の来歴に詳しいわけでは無いが、映画を観るとなるほど、偉大なカール・マルクスの娘として労働問題やフェミニズムといった社会政治運動に取り組んだ活動家、思想家という闘士しての面と、ハチャメチャな父親に苦労した上にダメ男に惚れてしまって疲弊する中産階級の一人の女性という相矛盾し波瀾万丈の人生を・・・約一時間半の映画に全部盛りしたら、焦点のぼやけた中途半端な物語になるのは当たり前。

 そこにあの手この手の演出・・・パンクロックを流したり、それに合わせて踊らせてみたり、第四の壁を壊してみたり、当時の米国やパリ・コミューンの写真を差し込んでみたと思ったら、20世紀のデモの写真を潜り込ませてみたり・・・をぶち込んで、映画の流れをズタズタにするのはいかがなものか?
 ようやく感情移入して物語に没入し始めたな・・・という頃になると、突如パンクロックが流れてリセットするのは勘弁してくれ・・・。
 まだ普通に演出してくれれば、地味だけど、まぁまぁかな・・・ってな作品で終わったのに。

 社会運動を主軸に描いたならともかく、父親に死んだ後も苦労させられ、ダメな恋人にもつぶされていったラストで「前へ!」なんてメッセージと共に終わらせちゃダメだろ・・・。

 それにしても、こんなにも気合いの抜けた「インターナショナル」は初めて聴いた。最後に流れるやっつけ感も凄くって・・・。
 19世紀の社会主義者たちへのネガティヴ・キャンペーンなのか?とすら思ったよ・・・。
実は、恥ずかしながら、「マルクス=資本論=資本主義推し」と思っていましたが、、、

実際には、共産主義、社会主義を目指した資本主義のあり方を説いたそうで、彼自身は共産主義(赤)、革命寄りの研究者だったと知りました。

では、そんなマルクスの娘…「ミス・マルクス」はどういう描かれ方をしているか、というと。
むしろ父マルクスより現代的な考え方で、真の平等やジェンダー格差をなくすために活動したフェミニストだったようです。

そんな彼女が選ぶ「自由」とは何か…
その思いがラストぶわーっと鳥肌立ちました…
yoshiko

yoshikoの感想・評価

4.0
知性も感性も兼ね備え、社会運動にも演劇にもその能力を発揮したエレノアが、なぜ内縁の夫との関係に苦しみながら別れられなかったのか。今で言えば経済的精神的DVではないかと思うのだが。パンフレットではそれぞれの人がそれぞれの解釈を述べている。イプセンの人形の家を自ら訳して演じたのに、ノラの選択は他人事だったのだろうか? 労働者階級の抑圧を調査し改善を訴えることと、エドワードの贅沢に付き合うこととの乖離を彼女は感じなかったのか? そんなことはないだろう。だからこその苦悩、なのだろうか。

映画は人間関係もストーリーもわかりやすく、音楽の使い方が秀逸。特に終盤のエレノアが爆けるシーンは、伝記映画の枠をぶち壊した。個人的には「インターナショナル」が何度か出てきたのが感慨深かった。
ローモラ・ガライが好きなので鑑賞。『資本論』の著者マルクスの次女エレノアの物語。彼女は父親の意思を受け継ぎ活動家になるが恋愛はさんざん。頭が良い人だからこそ、理想と現実のギャップが見えて辛いんだろうなぁ...男女平等を訴えながらも、一番女であることに囚われているのは自分であることへの自覚。

物語としては時代の流れにあったものだけれど、音楽の使い方が下手。扇情的な使い方がいちいち話の流れを切る感じがして嫌だった。
教え子に誘われて、久しぶりに映画館へ。冒頭の音楽やラストシーンにどことなくロックさがあるが、思ったよりジェンダーくさくない。

偉大な父とパートナーに翻弄されながら、真なる解放を求めた女性という描き方だろうか。ある意味本当に自らを解放してしまったが。

ただ、エリノア自体が主義主張と別にダメンズな印象が否めないから、ジェンダーくさくないのはその辺りかもしれない。あと、マルクス家はエンゲルスに迷惑かけすぎで、思わず笑ってしまう。

インターナショナルの歌もどちらかというとニヤニヤする感じの笑いを覚えた。総じて楽しめたが、マルクスと時代背景を知らないと冗長に感じるかもしれない。
この映画のフライヤーに書かれていたとおり、まさにロモーラ・ガライの圧倒的なパフォーマンスに最初から最後まで引き込まれた感じ。

女性や労働者の権利向上に奔走した主人公エリノア。そんなエリノア自身こそ、だめんず・エドワードに翻弄され疲弊し、女性として悩み苦しみ続けていたのがなんとも辛い。

ラスト、タガが外れたかのように踊り続けるエリノアと、それに気づかず横で眠りこけているエドワードのシーンが印象的でした。

映画の時代設定にそぐなわないパンク・ロックがまさにエリノアの、またこの時代の女性や労働者たちの心情を見事に表現していたと思います。
偉大な社会主義者カール・マルクスを父に、その末娘であったエリノア・マルクスの人生を追う。

父の偉業を継ぐように、労働者の権利獲得運動に始まり、ひいては女性問題にも取り組んだエリノア。しかし、その人生は契約結婚という形をとった伴侶である、夫エドワードに翻弄されていく。

個人的に興味深いのは、彼女のエドワードに対する尽きぬ想いで、つまりプレイボーイで病的ともいえる浪費家である夫(=ダメ夫、ということ)に対し、取り立てて彼の才能に惚れ込む描写もあまりなく、「何で?」という疑問がついてまわる。理論家で社会の不正義、不平等に対し飽くなき闘争心で運動に臨む姿と、「恋は盲目」的にエドワードに尽くす姿(最終的には破滅に向かうのだが)のギャップ。男性の手により作られた社会構造における抑圧され続ける女性、と現代にも通ずるテーマへの掘り下げとともに、このギャップに示される「人間の多様性」といったものも感じさせられた、作品としても多面的な内容を感じるものであった。
oji

ojiの感想・評価

3.5
『資本論』で有名なマルクスの娘で、労働者のための労働改善を生涯にわたって行い続けたエリノア・マルクスの話。
もっとガツガツした話だと思ってたから、そこだけ残念
時々流れる漸進的な音楽が、エリノアの真の姿だったのだろうかと思ったり。
演説シーンやラストの昇天乱舞は、ハツラツとしているが、子供の頃や17歳の頃のエピソードを踏まえれば、そんなところかと。
かがわ

かがわの感想・評価

3.8

このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃ良かった。Rebel girlっぽい音楽もそうだけど、労働者のきつい現状となかなかうまくいかない人生が重なって、フェミニズムに行くんだ!と唸る。

自身の活動と言葉で自身を救えなかったという形があまりにも辛い。「まるで罪人みたい」の台詞は現代でも多くの人が口にするのでは。作中のアヘンが何かになってるだけなんじゃねえかとか思うよ。

映画の展開が爽やかで19世紀末なのに音楽がアンプラグドじゃないのがなかなかない感じ。文芸映画とかのジャンルに入れられてたまるかという映画自体の闘争みたいなとこがある気がする。

イプセンやフロベールなど、やっぱフランスから来た文芸的な影響がコミュニズム的に解釈されてそれでウケるって描写とか超興味深いです。

あとショパンがめっちゃ沁みる。すげえ。ここでショパン。ここでロックっていうのもわかってんなー監督みたいなこと感じながら見てた。
エリノア・マルクスの生涯については知った上で鑑賞しました。

期待して観たのですが…

言いたい事は分かるのですが色々言葉で説明し過ぎてるし映像で作った意味があまりない様に思いました。
演出に関してはテスラに近い感じもしました。もう少しやりようがあったのでは?と残念な気持ちになった……

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