幕のリア

赤穂城断絶の幕のリアのレビュー・感想・評価

赤穂城断絶(1978年製作の映画)
3.7
最近Vシネ見過ぎは否めないが、赤穂浪士譚もそういったアングルに当てはめてみると実は理解し易い。

播州の地方ヤクザが全国組織の会合でどうにも不慣れが絶えない。
全国を統べ盤石の徳川組と同じく三河の出である吉良組は家柄も高く直参でありながらどうにも扱いづらい存在でもある。
シノギを増やしたいテキヤ上がりの播州ヤクザは自ら足を滑らせ噛み付いてはいけない相手に銃弾を放ってしまう。
播州ヤクザ一家の運命やいかに。
赤穂組の若頭大石の差配やいかに。

赤穂浪士の潜伏先は半蔵門近辺だったと言う。
甲州街道に繋がる半蔵門は実は江戸城の正門。
江戸市中で最も治安が行き届いた地区であった。
本家が自ら手にかけにくい煙たい直参を殺らせたのは間違いないだろう。

山守、もとい吉良役の金子信雄はもっとクドくてもよかった。
錦ちゃんはいつ見ても抜群の安定感。

〜〜

今日の一曲

赤穂の田舎侍とは言え、藩士にとってはそこは大国。
UKの田舎バンドが放つ刹那の輝きはこの曲に限らずどれをとっても素晴らしい。

Big Country - In A Big Country

https://m.youtube.com/watch?v=657TZDHZqj4
幕のリア

幕のリア